4.小学校2

小学校高学年の頃には不登校児になるべくしてなっていた。

ただ家に居場所も無いからゲームセンターなんかに良く行ってた。何かをする金も無いから落ちているメダルを拾ってプレイしていた。

良く補導されなかったものだ。

もしくは関わりたくなかったんだろうか。


猫も飼っていたが

経済力の無い家では大した物も食べさせられず。病気になっても獣医などにかかれずお腹に膿がたまり亡くなった。

きっと恨まれている、当たり前だ。

今も動物を飼うのは怖い


小さい頃から集めていた。ガチャガチャのゴムで出来た人形

100円なら母の財布も緩むから少しずつ集めていた。

ある日帰ると裏庭で燃やされていた。

「いらないって言ったじゃない」

そんな事を言った覚えはない。

勇気の無い僕はそんな事も言えず

泣きながら灰の中から焼け残った灯油臭いゴム人形を拾い集めた。


ファミコンもあった。

おそらく父が買ってくれたものだと思う

ワゴンで投げ売りされている。

安いゲームを小遣いを貯め買っていたが

突然捨てられたり、売られたりしていた。

ある日帰るとファミコンが無くなっていた。

売られたと思って半ば諦めていたが

裏庭の片隅に埋められていたのを見つけ

雨の中掘り返した。


読書と言うものを覚え

古本屋で安い本を買った。

当然の様に燃やされた。


仕方無く母と話をすれば

もう聞き飽きた昔の栄光、昔の自慢

「お母さん、そのお金は今どこに行ったの?なんで取って置かなかったの?」

鼻血が出るほど叩かれた。


今考えると母は僕を何にも渡したく無かったのだろう、それが例え無機物でも


僕に少しでも反抗する勇気があれば

少しでも助けを呼ぶ勇気があれば

きっと今は違ったのだと思う。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る