月下香

鶴見

第1話

ああ、彼女が欲しい。

あの漫画の主人公のような大きな乳房に桃色の乳輪。

そこからしなやかに伸びる乳頭。

新宿駅から徒歩六分蕎麦屋を通り過ぎファミレスを軽やかな足取りで通り過ぎ到着したおっぱいパブで衝撃を受けた。

桃色のはずが使い古した鍋の底に出来た錆のような色。

マシュマロの様な柔らかさはなく、どちらかというと弾力が勝つ。

それでも僕の息子は元気みたいだ。

亀頭部分を手の平でさすりながら包むように包皮部分に触れる。丁寧に両手で上下運動。

僕の13.56センチの息子は多分15.28センチぐらいにまで進化を遂げているはずだ。

想像以上に理想的な手の持ち主だ。

柔らかく、それでいて細いその指で僕の尿道球腺液を時計回しに塗り伸ばす。

せっかくだから乳房で僕の陰茎を刺激してもらった。

僕の息子は考える。桃色だったらどんなに最高だったかと。

僕は、中断した。

 「あっ・・・あかりちゃん」

 どうしたの?

僕は顔やスタイルが悪いわけではない。彼女を作ろうと思えばすぐに出来るだろう。

もちろん金が無いわけでもない。

だけど、理想が高いんだよ。

 「じっ、、、実は、、さ、、この後予定があってさ、まッ、また来るよ」

そして、ちょっとあがり症なだけ。

そして僕はメールを送る。

 『おっぱいパブの名前 美少女☆チェリー

  指名 あかり

  Eカップ 色白 

  乳房が桃色じゃないのが残念』

家に帰るとママがお帰りと出迎えてくれた。

僕はママが大好きだ。

「孝二 先にご飯にする?」

  「いや、先に風呂に入るよ」

 「そう わかったわ」

僕は刺激を受けた幸せ者の陰茎を優しく撫でた。


 メールが届いた。

『おっぱいパブの名前 美少女☆チェリー

  指名 あかり

  Eカップ 色白 

  乳房が桃色じゃないのが残念』

Googleマップを開き店の場所を確認する。

そして美少女☆チェリーと検索し あかり という女をチェック。

Twitterでも店の名前を検索する、サラという女がヒットした。バレないと思っているのか愚痴を書いている。このコメントに a という奴がコメントしている。

 『頑張ろうね』

嗚呼、、あかり・・・もうすぐ会えるよ

 『乳房 新人 Gプリンセス』


 携帯が振動した。迷うことなくメールを開く。Gプリンセスはお店の名前。

ちょっとやらないといけない事があるからそれが済んだら行こう。

僕は胸が高まる思いでママが作った唐揚げを食べた。

 「ママ、今日も最高だよ」


 あかりのTwitterからよく行くバーを発見した。日付を見ていると毎月二十日に行っているようだ。今日は十九日。

一日あれば十分だ。パソコンを開く。

気が付けば朝になっていて眠りにつく。目が覚めたのは夕方の六時。

髪をセットし、ワックスを付ける。スーツを着てネクタイを締めた。

時計を見ると九時になろうとしていた。キャリーケースで家を出る。

「ジンフィズください」

 「かしこまりました」

一杯を慎重に飲む。

あかりが来た。あかりはいつも右から三番目に座る。

だから右から五番目に腰かけてあかりを待っていた。

 「いつものでいいのですか?」

  「うん、ありがとう」

あかりはミモザを飲む。

まだ話しかけない。


「あの、」話しかけたのはあかりにではなくバーテンダーにだ。もちろん、あかりに聞こえるように。

 「いかがいたしましたか?」

  「僕恥ずかしながらあんまりバーとか行かなくてね。おすすめとかあります?」

 「初めにジンフィズ頼まれたのでてっきり詳しいのかと思いましたよ」

  「ああ、それね、来る前にちょっと調べたんですよ。かっこつけようと思ったけど、どうせなら楽しみたい、なんて思考に変わりましてね。」

 「それなら・・・あかりさん」

そう視線をバーテンダーはあかりに向けた。

  「私も全然詳しくないですよ」

あかりは手を顔の前でぶんぶん振る。

 「それでも僕よりも詳しいでしょう? いやー、恥ずかしいな。こんな綺麗な人の前でかっこ悪いカミングアウトしてしまいました」

  「かっこ悪いなんておもってないですよ」

 「お隣、いいですか?」

  「ええ、もちろん」


あかりがトイレに行く隙に準備していた睡眠薬を。

男だからあかりの分のお会計も済ませてあげた。

右に進み角を左に曲がるところにあるホテル。

あかりをソファに倒し ベットにシートをかぶせていく。その上にタオルを置き、あかりの服を脱がす。

眠っているはずなのにあかりのクリトリスを刺激するとじんわりと濡れた。

膣に挿入する瞬間、あかりの息が少し漏れた気がした。

体制はそのまま、昨日念入りに研いだ包丁であかりの両腕を切断した小円筋辺りだろうか。

左右にずれが生じないように慎重にメジャーで測りながら行う。

なんだか騒がしいと思ったら、あかりが起きていたようだ。

 「おはよう」

挨拶をかわしキスをする。

そっと挿入していた陰茎を自由にさせる。

気づかなかったよ。あかり、足もきれいだね。

切り落とし、腕と脚を持って帰ることにした。

家にあった保冷剤とスーパーでアイスを購入した時にもらったドライアイスで保存する。


魅力のなくなったあかりをビニール袋に入れ

元気のなくなった陰茎はパンツにしまった。


シートから血液がこぼれないようタオルでふき取り、シートは丁寧に畳み袋に入れる。

そしてあかりの温もりを感じるベットで少し休んだ。


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

月下香 鶴見 @tsurumihaku

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ