第43話 夏休みのおもひで〜お仕置き中の瞳達の会話〜

「ほら!リョウマ!次は私だぞ!」

「その次はわたくしですわ!!」

「・・・終わらない・・・終わらない・・・」


 虚ろな目でグレイスとエスメラルダを見ながら、押し倒される龍馬。


 そんな龍馬を尻目に、桜花は、


「瞳達、疲れたなら休んで来ても良いわよ?私もちょっと寝てこようかと思ってるし。」

「オウカ。たまには一緒に寝ましょうよ。」

「あら?珍しいわねリディア。良いわよ。」

「じゃあ私もいいかしら?」

「ええ、シエイラ。行きましょ?」


 そう言って、別の寝室に向かった。


「・・・私達もちょっと休みましょうか。」

「そうですね早苗さん。」

「龍馬っちお休み〜!」

「龍馬くん・・・その・・・頑張ってね?」

「・・・オイテカナイデ・・・」

「・・・ごめん龍馬くん・・・起きたらまた来るね?」

「・・・瞳、違う・・・そうじゃ無い・・・」

「ほら!リョウマ!集中するんだ!ああ♡・・・そうだ♡・・・ああん♡リョウマァ・・・すきぃ・・・♡」


 瞳達は、そんな龍馬からそっと目を逸らし、部屋を後にした。




「しかし・・・凄かったわね・・・」

「そうなんですか?」


 部屋で横になってから、早苗が呟いた言葉に、瞳が反応した。


「ええ、私もそんなにたくさん男を知ってる訳では無いけど・・・比べられなかったわ。あんなの初めてよ・・・みんなが離れられなくなるのが、よく分かったわ。」


 しみじみと言う早苗。


「・・・私、初めてだったけど・・・すっごく気持ち良くて、びっくりしちゃいました。」

「・・・私も。ますます好きになっちゃった・・・あはは。」


 照れくさそうにそう言う梨花と宏美。


「そうですよね・・・こんな形になるとは夢にも思ってなかったけど・・・でも、凄く嬉しかったわ。なんというか・・・溺れそうって感じかな?」

「瞳さんの言う通りね。私もそう。何もかも捨てて、龍馬くんと共にありたいって強く思ったわ。こんなの知っちゃったら、仮に離れて、他に好きな人が出来たとしても・・・もう、満足出来ないでしょうね・・・まぁ、そんな事はありえないと思うけど。」

「私も早苗さんの言う通りだと思います。それに・・・その・・・みんなでするのも・・・悪くないっていうか・・・むしろ好きっていうか・・・見られてるって思うと興奮しちゃって・・・」

「・・・これが一番意外だったよね〜?梨花が一番エッチだったなんて。大人しそうに見えるのにな〜?」

「何言うのよ宏美ちゃん・・・私、え、エッチじゃないもん・・・」

「「「ドスケベね」」」

「酷いよ〜!!」


 笑い声があがる。

 むくれている梨花だけは笑っていないが。


「・・・それにしても、生徒とこんな風になっちゃった、かぁ・・・」

「・・・早苗さん・・・」


 呟く早苗に、瞳が気遣うように声を掛ける。


「いえ、後悔はしてないのよ?・・・ただ、自分でも変わったなぁって思って、ね?」

「・・・私は、今の早苗さんの方が好きです。」

「・・・ありがとう梨花さん。」

「私もそうですよ?今はこうなって良かったて思ってるしね〜?」

「ええ、私もそう思うわ。宏美さん。」


 暗い室内でほほえみ合4人。

 そんな中、瞳が真面目な顔になった。

 


「宏美、梨花ちゃん、学校では、ちゃんと先生として接しようね?絶対にバレないように。早苗さんにも辛い思いをして欲しくないからさ。」

「「勿論!」」

「ありがとう三人共・・・」


 その心遣いに涙ぐむ早苗。


「(私も、この子達を守ろう。何が遭っても。)」


 そして、そう決意するのだった。


 そんな時、


「もう無理だってー!!」

「ははは!リョウマ!冗談が上手いなぁ!!こんなのいつもの事じゃねーか!!」

「そうです!!リョウマお兄ちゃん!いつもの事です!!」

「メイ!2人がかかりで行くぞ!!」

「はい!お姉ちゃん!!」

「あ〜〜〜!!」


 そんな叫び声が聞こえて来た。

 多分、誰かがドアを開けたのだろう。


「・・・あは!龍馬っち大変だねぇ。」

「まぁ・・・お仕置きらしいからね。それにしても・・・」

「みんな体力ありますよね。」

「私も・・・もっと体力つけなきゃ・・・」


 宏美と早苗、瞳、梨花が苦笑する。


「さて、みんな休みましょう!そして、起きたら4人掛りで、龍馬くんに参ったと言わせましょう?」

「あはは!早苗さん、それおもしろそうだね!!私乗った!!」

「もう・・・宏美ったら・・・でも、確かにそうね・・・まだ、恥ずかしいけど・・・でも、私もやるわ。」

「瞳ちゃん、私も頑張る!・・・はぁ・・・興奮して来ちゃった。寝られるかなぁ・・・」

「・・・やっぱり、この中で一番エッチなのは梨花さんだと思うわね。」

「さ、早苗さん!?え、エッチじゃないもん!!」

「「「あはは!」」」


 こうして4人は更に仲を深めるのだった。


「限界!もう限界だから〜!!」

「あ♡リョウマ♡リョウマ♡ん♡メイ・・・そこぉ・・・」

「お姉ちゃん・・・エッチな顔してる・・・メイも頑張るのです!!ぺろっ」

「うわぁ!?メイちゃん!?もう止めてぇ!!」

「はめなのれしゅ(駄目なのです)。」

「ひぃ〜!?」


 ・・・そんな龍馬を尻目に。

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