第323話 打ち上げ(1)

 ヴァリスを討伐して1週間が立った。

 ようやく身体もかなり動くようになって来たよ。


 今日は、兼ねてから計画していた打ち上げの日だ。


 例によって女性陣・・・というか僕以外は、みんな料理や準備をしていて、僕はお出迎えだ。

 準備する中にはセレス様・・・じゃない、セレスもいる。

 今まで神力でやっていたので、料理したり掃除したりする機会は、あまり無かったようで、みんなに教わりながら和気あいあいとやっている。

 楽しそうで何よりだ。


 今日はアルザードさんの家族や、イリーナさんやケーラさんも来ている

 カエラさん達も参加していて、結構な大人数なので、庭で立食パーティにする予定です。


 アルザードさんの家族やジラートさん、イリーナさん達は、ジード達やセレスが居ることに衝撃を受けていた。

 でも、ジードの、「龍馬の友人であるのならば、我とも友人ある。気楽にしていれば良い。」という言葉にホッとして、セレスの、「私は既に龍馬さんの婚約者ですので、お気になさらずに。仲良くして下さい。」という言葉に仰天していた。


「あの、最後の戦いの時の映像?とか言うのを見た時にも驚いたが・・・まさか女神様を婚約者にするとは・・・」

「本当だよ。まったく。羨んだらいいのか呆れたら良いのか・・・」


 これは、今同じようにお出迎えの為に一緒にいる、アルザードさんとジラートさんの言だ。

 僕だって予想外だったっての。


「ところで、リョウマよ。その・・・リディアとはもう子作りしたのか?」

「ぶっ!?」


 何聞いてるのさ!

 口に含んでた飲み物を吹いちゃったよ!



「そうそう!それ俺も聞きたかったんだ!どうだ!?シエイラともしたのか!?」

「してないよ!まだ!!」


 そう言うと、二人共呆れたような顔をしていた。


「おいおい・・・お前本当に男か?」

「まったくだよ。あんな美女、美少女のハーレムを作っておいてまだ手を出していないとは・・・」

「いーの!僕たちには僕たちのペースがあるの!!」


 というか、あれから身体が動かなかったから、それどころじゃなかったんだよ!!


 そんな話をしていると、転移扉に反応があった。


「グレイガルムさん、ツカサさん、マサオミ、こんにちは。ようこそ。」

「おお!リョウマ!身体はもう大丈夫なのか?」

「はい、ツカサさん。おかげさまで。」

「大事無くて何よりだ。」

「ありがとうマサオミ。」

「リョウマよ。大義であったな。」

「うん。みんなで頑張ったんだ。」

「して、リョウマよ。エスメラルダとの子供はいつ頃になるのだ?」

「あんたもか!!まだしてないよ!!」

「何?お前本当に雄か?」

「なんでみんなおんなじ事言うんだ!!」


 まったく。

 みんな下世話すぎるよ!!


「それは、リョウマくんの身持ちがそんじょそこらの男性よりも硬いか・・・ヘタレのどっちかね。」

「お母様・・・すぐにそっちばかり考える男より良いじゃないですか。」


 いきなりご挨拶だなぁ。


「こんにちはアネモネさん、ガーベラ。」

「こんにちはリョウマくん。映像見たわよ。それに、セレス様まで落したみたいじゃない。やるわね〜。」

「う〜・・・いいなぁ・・・」


 落したって・・・狙ったわけじゃないよ、もう!


「リョウマがそれだけイイ男という事じゃて。のう?リョウマよ。」

「リョウマ殿、ご無沙汰しております。」

「師匠!お体は大丈夫ですか!?仕事があってお見舞いに伺えなくて申し訳ございません!!」

「ディバイドさんありがとう・・・でいいのかな?プラムさん、ご無沙汰してました。ウルトは気にしなくて良いよ。仕事は大事だからね。」


 後は・・・お?2つ同時に反応した。

 最後のお客さんかな?


「リョウマ殿。お元気になられたようで何よりですな。」

「リョウマくん。頑張ったわね。もうセルマとも頑張ったかしら?」

「エヴァンテスさんこんにちは、ありがとうございます。セルマさんもこんにちは。開幕早々に下ネタはやめて下さい。」

「リョウマ殿。その節はご迷惑をおかけしました。お元気そうで何よりです。」

「ああ、レアルさんもよく来てくれました。ありがとうございます。」


 これで、役者は揃ったね。

 楽しい打ち上げの始まりだ!!

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