第228話 対真神教徒 sideメイ
「よもやこのような状況になるとは・・・」
「想定外だ。ワグナも使えんな。」
「所詮はでかいだけのトカゲだ。崇高なる神のしもべとして使い捨てようとしていたのにこれではな。」
真神教徒がそう話しています。
さっきの動きから見るとこの三人は近接型二人に遠距離魔法型が一人。
メイとシエイラお姉ちゃんは二人共魔法師なので遠距離主体です。
正直バランスが取れているあちらに比べて相性は良くありません。
でも、それはあくまでも普通の場合の話です。
メイもシエイラお姉ちゃんも普通じゃないと思います!
横目でエスメラルダお姉ちゃんを見ると、あちらも苦戦しているみたいです。
早く加勢しなければいけません!
「メイちゃん。相手の動きを止めてくれる?」
シエイラお姉ちゃんが小声でメイにそう言いました。
お茶の子さいさいなのです!
メイ達が何かしようとしているのに気づいて相手の二人が飛びかかってきて、一人は詠唱を始めていました。
でも、そう簡単にはいかないのです!
「水よ!風よ!渦巻三叉に弾け爆ぜよ!『ストームブリッド』!」
メイはお兄ちゃんに教えて貰ったダブルキャストのオリジナル魔法を放ちます。
まず私とシエイラお姉ちゃんの前に3つの渦巻く水の障壁が現れ、突っ込んできていた二人の敵の攻撃を防ぎました。
すぐにその障壁はすぐにそのまま相手ごと前方に飛び爆発しました。
当然詠唱している敵の方にも飛んでいきます。
メイは詠唱に三叉という音節を入れました。
このため三方向に障壁を出せたのです!えっへん!
魔法の衝撃はかなりのものだと思いますが、流石というべきかすぐに体勢を整えようとしています。
しかし予想外の衝撃だったのかダメージはそこそこありそうです。
でも距離は取れました。
これなら間に合います!
「うねれうねれ三股の大蛇、其の獲物は眼前にあり、締め上げ拘束せよ『スネイクバインド』!」
「ぐあっ!?」
「くっ!?」
メイの前に首が三本ある水の大蛇が現れそれぞれに首を向け飛びつきます。
近接一人と魔法師を締め付けました。
残念ながらもう一人はうまく躱したようです。
でも・・・
「なっ!?」
蛇は首だけではありません。
尻尾もあるのです!
これで全員締め上げました。
しかし、三人共に魔狂薬を飲んでいるせいで、決定打にはなりません。
今にも脱出しそうです。
「シエイラお姉ちゃん!!」
魔力を高め詠唱を始めていたシエイラお姉ちゃんに合図を送ります。
その間にメイは大蛇の形を変え、敵を一塊にします。
「風よ!土よ!疾風の如く頑強なる礫にて敵を打ち砕け!『エアリアルロックキャノン』!」
シエイラお姉ちゃんの前に大きな岩が現れ凄い勢いで回転し始めました。
そしてすごい勢いで一直線に敵に向かって飛んでいきます。
「「「!!」」」
巨岩はそのまま三人をぶっ飛ばしました。
当たっ瞬間グチャッて凄い音がしたのです。
・・・見たくないのです。
多分グチャグチャになってるのです。
でも、ちゃんと止めを刺したか見なければいけません。
シエイラお姉ちゃんを見ると肩で息をしています。
かなり魔力を消費したようです。
メイも、ダブルキャストと普通の魔法を立て続けに放ったので、だるさはあるのです・・・でも、シエイラお姉ちゃんの魔法ほどの使用量ではありません。
決めるため、かなり沢山の魔力を注ぎ込んでいたのです。
うう・・・仕方がありません。
メイはそ〜っと近づき
岩の前を見てみます。
やっぱり見るんじゃ無かったのです。
グチャグチャだったのです・・・
はっ!?それどころじゃなかったのです!
エスメラルダお姉ちゃんの手助けを・・・あっちはリョウマお兄ちゃんが助けに入ってたのです。
もう安心なのです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます