第116話 アルメスの街


 アルメスの街にも魔物の侵入を拒むための外壁がある。

 中央出入り口から堂々と街へ入った。


 ほぼスルーパス。

 そりゃ領主令嬢が乗っているから、当たり前だよね。


 そのまま先触れをメイビス家当主・・・つまり、リディアのお父さんに出して、僕たちは一旦冒険者ギルドへ。


 依頼完了の報告をすると、バルムスで連日依頼を複数受けていた事もあり、僕はBランクに昇格できると言うので、試験を受けることにした。


 試験は一定時間Aランク冒険者と戦い、一定時間耐えるか、実力を見せて合格を言い渡されるまでというもの。


 試験官は、なんと、ここのギルマスだった。

 ギルマスは大体元Bランク以上の冒険者がやっているらしい。


 とはいえ時間も無かったので、1分ほど攻撃を躱した後、一発の当て身でギルマスを倒した。


 当然合格です。


「お前めちゃくちゃ強いな。元Aランクの闘士である俺を一撃で倒すとはな。恐れ入ったぜ。期待してるぞ!」


とは、ギルマスである、ジーンさんの談。


 ジーンさんは竹を割ったような性格で、良い人だった。


 ちなみに闘士とは、多数の武器を状況で使い分け、魔法も少し使用する戦闘スタイル。

 器用さと、状況判断力、基礎的な力が優れてないとなるのは難しいんだって。


 ギルドを出て、今日の宿について話し合う。


「とりあえず、このままお父様に会われるよりは、まず、私とグレイスからお父様に軽く話をし、明日以降でお父様に会っていただくほうが良いかと思います。

ある程度の内容を話す必要がありますが、許可頂けますか?」


 リディアの言葉は納得だね。

 覚悟も定まるだろうし。

 

「名残惜しいですが、明日またお会いしましょう。宿はこちらで紹介致しますので、そこに泊まって下さい。明日の朝迎えに行きますね。」


 僕が、覚悟の点だけ念押しして了承した後、リディアの紹介の宿に向かい、宿泊の手続きをしてから、リディアはそう言ってグレイスと共に馬車で、領主邸に向かった。


 

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