第109話 メイちゃんの病気(2)

 状況が落ち着くと、みんな水を飲んで喉を潤した。


 緊迫してると喉乾くもんね。


 メイちゃんの無事を確認したアイシャが、僕の方を見て、


「リョウマ。メイを助けてくれてありがとな。しかし、一体どういう事だ?なんで薬飲んでねーのに症状が収まったんだ?」


 う〜ん・・・


「それを説明するには・・・ちょっと考えさせて欲しい。それに、アイシャにも知る覚悟が必要だ。明日、メイちゃんが目を覚ましてから、僕が話して欲しいか聞くから、その時までに、覚悟が定まっていたら、全て教えようと思う。その時の回答によって、どこまで話すか決めるよ。ただ、全部知ることで今後、命の危険にさらされる可能性もあるから、よく考えて欲しい。」


 僕がそう言うと、リディアとグレイスは息を飲んだ。

 この二人はこれで理解できるかもね。


 アイシャは、少し考え込んだが、


「そうだな・・・あたし一人じゃなくて、メイにも関わることだ。二人で話してから決めるか。」


 それがいいだろうね。


 その後は、僕が夜の見張りをして朝を待った。


 たまに、メイちゃんの様子を見ると、アイシャに抱きついてぐっすりと寝むれているようだ。

 

 もう一度鑑定をしてみる。


  【種族:狼人族 

   氏名:メイ

   職業:魔法師

   適正:光、水

   状態:熟睡中】


 よし、もう大丈夫だな。


 それにしても・・・また真神教が関係しているなんて・・・まったくろくな事をしないな。


 多分資金稼ぎかなんかか・・・

 

 しかし、帝国か・・・


 たまたまなのか・・・真神教に毒されいるのか。


 折を見て、リディアに地図を見せて貰って、位置を確認したほうが良さそうだ。


 場合によっては帝国そのものとの戦いになるかもなぁ・・・


 は〜・・・先が思いやられる・・・

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