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2023年10月9日 10:58
しばらくすると僕の右腕が急に重くなった。ああ、彼女、今度は腕枕をご所望かな。僕は彼女の無邪気な寝顔を眺め、そこでハッとする。恐る恐る彼女の方を見る。さっきから隣に寝ている方を――居る。さっきまでと同じように。そうなるともう、腕枕をしているはずの反対側を見るのが怖い。というよりまだ膝に彼女の頭が乗っている感触も消えないまま。そのとき、頭の上から僕を覗き込む、彼女の優しい笑顔。
作者からの返信
「君も寝なよ」と僕の顔を覗き込んで笑う彼女。「君も寝なよ」と僕の膝の上からと彼女の声が聞こえる。「君も寝なよ」「君も寝なよ」僕の右側からも左側からも、彼女の声が聞こえる。「君も寝なよ」──僕のお腹の中からも、聞こえる。
しばらくすると僕の右腕が急に重くなった。
ああ、彼女、今度は腕枕をご所望かな。
僕は彼女の無邪気な寝顔を眺め、そこでハッとする。
恐る恐る彼女の方を見る。さっきから隣に寝ている方を――居る。
さっきまでと同じように。
そうなるともう、腕枕をしているはずの反対側を見るのが怖い。
というよりまだ膝に彼女の頭が乗っている感触も消えないまま。
そのとき、頭の上から僕を覗き込む、彼女の優しい笑顔。
作者からの返信
「君も寝なよ」と僕の顔を覗き込んで笑う彼女。「君も寝なよ」と僕の膝の上からと彼女の声が聞こえる。「君も寝なよ」「君も寝なよ」僕の右側からも左側からも、彼女の声が聞こえる。
「君も寝なよ」
──僕のお腹の中からも、聞こえる。