第99話 ぽかぽか温かい膝とほんの少しの痺れ

肌寒い、と感じることが多くなったこの頃。そろそろ冬物の服でも出そうか、なんて考えていた時、僕の肩に暖かいものが乗っかった。隣にいた彼女の頭だ。もう船をこいでいる。「こっちで寝なよ」と彼女を横にすると、寝ぼけ眼の彼女は僕の膝に頭を乗せた。そのまま寝息を立てる彼女の頭をそっと撫でる。

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