第31話 童話がいつもハッピーエンドに作られるわけ

昔々、赤ずきんに恋をした狼がいました。狼は赤ずきんを自分だけのものにするために、彼女を誰の手も届かない場所へ連れて行きました。おばあさんも猟師も、赤ずきんを見つけることができませんでした。

「……だから、とっとと俺の子を孕め、赤ずきん」

震える赤ずきんに、狼は穏やかな声で囁く。

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