第42話 通りの裏には何かある

新と愛香はまだ抹茶店で話していた

「これから、お前はどうするんだ? 仕事終わったんだろ?」

「ここまで来たし、ちょっと観光します、明日も手伝いを頼まれているので」

愛香は2日間手伝いがあったから休みをとっていたのか

「四時まで時間あるし、二人でどこか行かない?」

「一人でいてもつまらないから」

愛香に提案した

「繁と会うんじゃなかったんですか?」

「四時に会うと決めているから、それまで暇なんだ」

正直に話した

「なら、一緒に行きましょう」

「私、いきたいところがあるんです」

 

二人で通りの裏路地を歩く、愛香が行きたいのはとこなのだろうか?

こんなところに行きたい場所があるのだろうか?

「あと少しです」

曲がり角を右に曲がると、その先は突き当りだった

道の突き当りに、小さな祠があった


「この祠に宿る神様、この土地を守っているものらしいんです」

「その神様はいたずら好きらしいけど、この土地を何百年と悪いものから護っていた神様なんです」

詳しいな、俺なんか自宅の近くの神社の神様がなんの神様なんかも覚えていないのに

「なんでそんなこと知っているんだ? 抹茶店で聞いたのか?」

「まあ、そんな感じです」

「さ、お参りしましょう」

俺達はお辞儀を2回して、手を合わせ、心を込めて祈った


「お、久しぶりに人が来たな」

「「誰!?」」

祠の前に知らない人が現れた、白い服を身にまとい、神々しく輝いていた

「俺? そこの祠に祀られている神様のオンガだ」

神様だと? まあ魔族がいたり異世界に行ったりするこの世界ならいてもおかしくないか

「あれ、君あんまり驚いてない? 泣くよ」

面倒くさい彼女かな?

「いや、俺色々とあったんで神様ぐらいじゃ驚きませんよ」

神様ぐらい、自分で言ってから気づいたがかなり罰当たりな発言だな

「でも、彼女は驚いているじゃん」

横の愛香を見ると、確かに驚いていた

「ここでこんなことが起きるなんて‥」

だが、その驚いた状態も少し経つと解除された


「あの、神様、お願いです」

「この土地を、いつまでも守ってくれませんか?」

愛香は神様に懇願した、愛香は何故かこの土地にこだわっているようだ

「いいよ、その変わり‥」

「俺を楽しませてくれよ」

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