第36話 恋の応援バスケ部員

「起きてください、先輩」

繁の声で目が覚めた、最近夜遅くまで任務をして、睡眠時間が減ってしまうことが多かったからか、よく眠れた気がする

「もう少しで着きますよ」

周りを見渡すと、都会の街から離れ、緑が多い場所だった

もう少しで着くようなので、荷物の準備などをしておいた

時計は11時をさしていた、予定ではあと10分で着くみたいだ


約10分して、旅館に到着した

今回泊まる旅館で、温泉で有名なところだ

男子と女子で泊まる部屋を分かれている、男子の部屋に荷物を置いた

「広いな‥」

泊まる部屋はかなり広い和室の部屋だ、ここに男子8人が泊まる

荷物を置いてから、6時までの約7時間が自由時間である

荷物からパンフレットや財布などの大事な物を持った


「皆はどこ行く?」

残りの7人のメンバーに聞いた、そのうち一人が

「お前はどこに行くん?」

そう聞いてきた

「外町通りに、繁と行こうと思っている」

そう答えた

すると、1人が

「俺達は近くのダム見に行くから、二人で楽しんでこいよ」

といった、他の人達もそれに賛同した

何か企んでいるように見えたが、特に気にしなかった

「じゃあ、また6時に」

そう言って別れた


「これであいつらの恋進むんじゃないか」

「あの二人全く恋が進まなかったからな」

バスケ部の他の男子の会話だ

彼らは繁が新に片思いをしているのを知っていた、それで、密かに二人の恋を応援しているのである

だから、二人っきりになれるよう、そして彼らが行く外町通りが見えるようにダムに行くと言い出したのである

「告白成功しろよ」

繁に向かって心の中で応援していた

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