第33話 7つしかないはずなのに

石山さんから聞いた8個目の不思議 トイレの花子さん

学校の七不思議では大抵あるやつ

女子トイレじゃなく男子トイレであること

そして、花子さんと呼ぶと奇妙な音がなること

それ以外は普通のトイレの花子さんと殆ど同じだ


とりあえずトイレの花子さんが出るトイレに向かう

愛香は流石に連れてこれなかったので、翔と二人でトイレの前に立つ

そして、トイレの花子さんを順番通りにした

そして、3番めの個室の前にて、「花子さん、遊びましょ」と言った

すると、中から声が聞こえてきた

「えっ!」

この時間にトイレから声が聞こえてきたのだ、驚いても仕方がない

翔はワクワクしていたが


「紙、くれ‥」

「は?」

紙?

とりあえず持っていたティッシュペーパーを上から投げた


数分後、個室から人が出てきた

しかし、それは花子さんとは違うであろう、中学生の男だった

「誰?」

その人に尋ねた

「俺は佐貫基、剣道部部長さ」

答えた、そしてこれで気づいた

この人が、石山さんのオタク仲間の中学生だ

石山さんから名前を聞いていた

しかし、念の為質問する

「今日大人とライトノベル一緒に読む約束していた?」

「そうだが、それが何か?」

完全にこの人だ

紙がない、という理由で来れなかったのか

そんな理由で七不思議調べるはめになったことに納得できない


その後、トイレの花子さんについて調べたが、ただ用務員がここのトイレの紙の補充を毎回忘れるから入った人が紙がなくて悲鳴をあげているのだとわかった


調べ終わったので、そのことを石山さんに伝えた

石山さんは彼の無事を聞いて安心したようだ、他の人にはただのオタク仲間でも、当人には大事な仲間だったのだろう

仕事を終え、家へ帰っていった



一方、繁と凪はある教室を片付けていた

「本当にいいのか? ここまで用意したのに」

「いいの、サプライズでしたかったのに、新にバレちゃったから」

何やら話をしていた

「今回はお前の告白成功できると思ったんだけどな」

「ここに新がいるなんてな‥」

そう、繁は新のことを好きなのだ

彼女は明日ここで告白する予定だった、そのため教室を飾り付けていた

そして、凪はその手伝いをしていたのだ

その途中、下からガーランドを運んでいる最中、あの異世界に飛ばされてしまったのだった

「てか、あいつら」

「この世界にない武器持っていたよな?」

「それ、私も気づいていた」

彼らは新達の武器がこの世界のものではないことを知っていた、何故か

「それより、秘密、いつあいつに話すんただ?」

彼らには秘密があった、帽子のこと、凍らしたこと、空跳んだこと‥

「いつか話すよ、付き合うなら、話さないといけないし」

「応援しているぞ俺は」

その数分後、彼らは学校を出て家に帰っていった

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