第31話 鞭と剣の戦い

「お前だけだ、魔族はもういないぞ」

男に向けて言い放つ

さっき、繁が謎パワー使って周りの魔族を全て倒した

あの男は離れていたので無事だったのだろうが、今から倒すだけだ

「お前を、倒す」

力強く言い放った


「俺は、お前らなんかに倒されない」

「さ、返り討ちにしてやるよ」

男が今までとは比べ物にならないほどの強者のオーラを放った


俺は電撃を撃ち、痺れさせ、その間に近づいて倒す

最初と殆ど同じやり方だが、それでも効果はあるだろう

そう、思っていた


「そんなの喰らうと思っているの?」

男はそう言った、男には電撃が何度撃っても当たらなかった

最初は電撃を喰らっていたのに‥


「この宝石の力はやはり凄まじいな」

男は懐から宝石を取り出した

その男は、どことなく感謝しているように見えた

「それ、電撃を吸収でもするもんなのかよ‥」

俺が小さな声で言う、その声を男が聞いたのか

「これは一つの武器の力のダメージを無効化するものだ、お前の攻撃なんて塵も同然だ」と言った

その男が言っていることが本当なら、電撃をいくら撃っても意味がない、それどころか、SPが削られるだけでむしろこっちが不利になる


「なら、翔、お前の技を使えばいい」

翔にあの男に聞こえないよう小さな声で言った、一つの武器 なら、別の武器の技を使えばいい

空気球、それなら奴にダメージを与えられるはずだ


「撃ちますよ!」

翔が男に空気球を撃つ、男に見事に当たり、男はその場に倒れた

その間に近づく、この男を倒してやる


そのとき、男はあがくように鞭を振り回した

剣が鞭により弾かれ、男を倒すことはできなかった

「俺はこんなところで倒れない」

男はそう言って立ち上がる、近距離でお互いに相手を見る

「鞭なのに、なんで?」

俺は驚いていた、こちらは剣、相手は鞭、どう見てもこちらのほうが強い

なのに、剣が弾かれた

「ネウス様のためだ、アンダス団としてお前を殺してやる」

アンダス団、この言葉に強い衝撃を受けた

アンダス団は大事なアイツを殺した組織だ

絶対に許さない


そのときに理性なんてなかった、ただ許さない、その思いだけだった

「ネウス様だが何か知らんが、お前らは許さない」

怒りに自分を任せた


鞭と剣が何度も当たる

強く握りしめ、何度も止めを刺そうとしているのに、それが弾かれる

それでも、それを繰り返す


そして、ついにその時はやってきた

男が避ける最中に足をひねった、それでスキができた

「倒れろ!」

大声で叫び、男に剣を振り下ろす

その剣は見事に男に当たり、男は床に倒れた

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