第21話 校内で命がけ鬼ごっこ

帽子のことは気になるが、今はそれどころじゃない

魂の石、そう呼ばれている石を集めないといけない

最初は一階から探す


「なんで?」

目の前には、「スレイム」と呼ばれる魔族がいた

前に任務で倒したことがある、そこまで強くはない魔族だ

だが、今は凪と繁がいる

石山さんに、異世界に関係することは他人に言わないようにされている

ここで武器の力を使ってしまうと、説明がいろいろ面倒くさいことになる


「え、何これ‥」

繁と凪は驚いている、見たこともない生物がいるのだから


「神代先輩、倒しますか?」

「いや、ここで倒すと、異世界の武器のことがこの二人にバレてしまう」

「じゃあ、どうしろと‥」

そのとき、スレイムが攻撃を仕掛けてきた

俺達はどうすることもできない、それなら‥

「皆、逃げるぞ!」


スレイムの場所から逃げる、スレイムは足が遅いので追ってくることができない

「あれ、何だったんだろう‥」

「多分この異世界の魔物的な存在なんだろう」

繁の疑問に、凪が憶測で答える

あながち間違っていないんだよな‥


その後も、幾度となく魔族に襲われた

その時その時で逃げ続けていた、そして、一階の最後の部屋を調べた

「ここにもないか‥」

「とりあえず、一階にはないことが分かりましたね」

「これをあと2回か‥」

俺達の中学校は3階まである、だから、あと2回探すのをしないといけない


部屋から外に出た、その時‥

またスレイムに出会った

「師匠、早く逃げましょう」

「言われなくてもするさ」

スレイムから走って逃げる、だがしかし‥

「行き止まりかよ」

逃げた先は行き止まり、窓とかもないので逃げることができない

スレイムはゆっくりだが近づいてくる


「おれがあいつを倒す」

凪がゆっくりと言った

「一人で倒すなんて無茶だ!」

「いや、勝てないと決まったわけじゃない」

俺が止めたが、凪は絶対に倒そうとしている

「分かった、俺も行く」

「いいのか、ありがとな」

一般人である凪を危険な目にあわせるわけにはいかない

俺が倒さなければ


「どけ」

凪がそう言って突っ込む、俺もその後を追う

スレイムは攻撃しようとする、凪に向かって


「凪、避け‥」

俺が言おうとした、そのとき

すでにスレイムは凪の手によって倒されていた

「あれ、こいつ思ったより弱くない」

凪は不思議に思っていた

俺が倒したときは、瞬間移動と電撃を使って倒したのに、なぜ倒せたんだろう

「え、何か使った?」

「いや、使ったといえばこの包丁ぐらいだけど‥」

そう言って包丁を見せる

いかにも切れ味が良さそうで、プロが使うような包丁だ

「何で包丁持ってるの、凪」

「いや、料理部の部長だから‥」

理由になってない

だが、結果的に大丈夫でよかった

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