第18話 一人になんてさせない

七不思議7 赤い階段の神隠し

これを調べるため、その階段がある東階段にやってきた


「赤い階段‥」

「あれじゃないか、師匠」

翔が指差した先には、1つだけ他のところとは違い真っ赤に染まっている場所があった

そして、その近くに、何やら飾り付けに使うようなガーランドが落ちていた


「なんでこんなところに‥」

「誰かが落として行ったんでしょうか?」

「さあな、分からん」

「とりあえず、調査しますか」


俺達3人は調査するため階段の近くによった

階段は本当に真っ赤だ、トマトジュースなどの色ではない

「昼間はここは普通の階段だったのに‥」

「確か、ここを踏んでしまうと神隠しにあうんですよね」

「そうだ、絶対踏むなよ」

こういうとき、ふざけたやつだとわざとらしく踏むだろう

「翔、絶対踏むなよ」

「俺にだけですか、ひどくないですか師匠」

「いや、そっちなら間違えて踏みそうだし」

「大丈夫、俺を信じて」

不安だ


愛香は黙々と調査を続けていた、そして翔は上から調べることにしたらしい

翔は赤い段をジャンプで超えて、上の方を調べる


「こっちは何もなかった」

「そうか、帰ってこい」

翔が調べて数分、何もなかったらしく帰ってきた

下の確認を怠っていた


「え?」

翔はすぐに消えた、翔が赤い階段の場所を忘れてしまいます、赤い階段に乗ってしまったすぐのことだ

「もしかして翔、神隠しにあったんじゃ‥」

今までの七不思議は全て先生のやらかしたことだったが、これは違うらしい


「神代先輩、早く翔さんを助けに行きましょう」

愛香が駆け寄って来て言った、愛香にとって、翔は大事な同僚という感じなのだろう

「ああ、当たり前だ」


赤い階段に愛香と二人で乗る、その瞬間、目の前が突然真っ暗になった

翔、無事でいてくれよ

心の底から思う、あれでも同僚なんだから当然だ

暗くなって数秒後、その場所に着いたようだ

「師匠!」

「翔、無事だったか!」

目の前に翔が現れた、怪我一つない状態で

「師匠、なんで来ちゃったんですか、帰れなかったらどうするんですか!」

翔が起こった顔で言う、確かに帰れないかもしれない、それでも‥

「でも、お前一人じゃ絶対やられてしまうだろ」

「お前を一人にはできない、だから来た」

「師匠‥」

翔が目から涙を流したようだ、愛香がすかさずハンカチを渡す


「じゃ、絶対帰るぞ」

「当たり前ですよ」

「そうだ、絶対元の世界に帰ってやる」

三人で息を合わせ、帰ることを決意した


「新! どうしてここに?」

「いや、なんでここにいるの‥」

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