第15話 オカルト信じる警察もある

「? どういうこと?」

理解が追いついてない。

「そのまんまの意味だ、お前の学校の七不思議を調べろ」

「いや、なんで」

「まあいい、順を追って説明する。俺の知り合いの中学生がお前の学校にいてな。小説やVチューバーについて語る仲なんだが」

「なるほど、つまりはオタク仲間と」

石山さんオタクだったのか

「そいつが今日集会に参加しなくてな。今日はそいつが楽しみに待っていたライトノベルの発売日で、一緒に読むことになっていたんだ」

「そいつが来ないなんておかしい。もしかしたら、七不思議に巻き込まれてしまったのかもしれないだろ」

「だから、調べてこい」

なぜその理論に至ったのだろうか


「いや、それたまたま来なかっただけなんじゃ‥」

「とにかく、調べてきてくれ、あいつが心配なんだ。もし巻き込まれてなかったら、ここ警察だから簡単に探せるのに、まだ見つからない。巻き込まれたしかないだろこんなの」

「いや、俺行きたくないんだけど」

関係ないだろ異小課と

「給料は出す、とにかく調べてきてくれ」

「それに、お前の弟子はやる気みたいだぞ」

後ろを見ると、翔が念入りに計画を練っていた

いつもは計画なんて練らないのに‥

「てか、翔は俺の中学校の生徒じゃないんだが」

「大丈夫だろ、夜中に忍び込めば」

「きっと危険はないはずだから」

あやふやなんだよ

「師匠、七不思議調べに行きましょう」

「うわっ、びっくりした。突然話しかけるな」

「そんなことより、師匠、七不思議調べに行きましょうよ」

「なんでお前そんなにやる気なの」

「こういうホラーなやつ大好きなので」

「決まりだな、3人で行ってこい」

愛香巻き込まれてる

「いや、俺行くっていってないんだが」

「行け、これは命令だ」

俺は何も言いかえせなかった

最近石山さんがブラック企業の上司っぽくなってる気がする、気のせいではないのだろう


「私まで勝手に巻き込まないでください!」

ですよねー

「ゴメン、石山さんに命令されたから」

「石山さん後でしばいてきますね」

「怖い怖い」

深夜0時、誰もいない学校の前で集まる

「ところで、どうやって入る?」

「愛香の瞬間移動で良くない?」

「いや、それは無理なんです、中の様子が分からないと‥」

愛香の瞬間移動は基本的にその場所の周りの様子が分かっていないと使えない

今まで任務で飛んだ場所は、愛香が行ったことがあったり、その場所の写真を見せてもらったりで様子が分かっていた

しかし、ここは愛香にとって初めてなので仕方がない

「窓でも破壊しますか?」

「やめろ、色々と問題になる」

「なら、ピッキングで開けませんか」

「ピッキングなんて、使える人いないだろ」

「私使えますよ」

「使えるの!?」

「はい、私ハッキングやピッキングなどの知識はあるので」

誰だ教えたやつ

「開きましたよ」

愛香はものの10秒で、学校の扉を開けた

「さ、調べに行きますか」






「ここで、いいんだよな‥」

「うん、大丈夫」

中学生二人がこんな夜に会話していた‥

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る