第10話 命の恩人はそう呼ばれていると知らない

「今日の任務も楽勝だったな」

「ですね、電磁の能力強すぎですよ」

任務帰り、愛香と会話しながら廊下を歩く

愛香がここに来て一週間、愛香とのコンビネーションは日に日に良くなっていった

本当に、愛香が来てくれてよかったと思う

愛香は瞬間移動を使って簡単に敵を倒すし、何より抹茶オタクであること以外は普通に優しい女の子だ

「そういえば大丈夫か? 疲れたりしていないか?」

「ちょっと疲れてますね、眠くなってきました、仮眠室で寝てきますね」

「じゃあ、俺も寝に行く」

仮眠室に眠りに行った

今日の任務を思い出しながら、そっと眠りについた


「おい、神代、起きろ!お前に会いたい人が来ているぞ」

眠ってすぐに、石山さんに起こされた、もう少し眠っていたかった

「どうかしたんですか?」

愛香も起きた、石山さんの大きな声を聞いたからだろう

「関係ないぞ、俺に用があるみたいだから」

「分かりました、もう一眠りしますね」

愛香はすぐにもう一度眠った

とても可愛らしい寝顔だった

それはいいとして、俺は石山さんと一緒にその人に会いに少年課の部屋に行った


「で、その人に心当たりないのか?」

「ありません、第一、知り合いにここのことは言っていません」

「だよな、疑って悪かった。念のため言うけど、ここのことは他の人に言うなよ。言ってしまうとなかなか面倒くさいことになるから」

「言いません、第一、信じてくれないでしょう」

そうして、少年課の部屋に着いた

部屋には、見知らぬ中学生の男が一人そこにいた


「どちら様で‥」

「師匠!」

男は、突然大きな声で言った

「いや、俺は師匠じゃ‥」

「師匠、ずっと会いたかったんですよ!」

話が噛み合っていない

俺はこいつのことは知らないし、ましてや師匠と呼ばれる理由も分からない

「お前、弟子いたのか。」

「いや、いないから、この人も知らないし」

「俺は師匠の弟子ですよ」

「まず誰なんですか?」

「俺は大木翔ですよ、忘れちゃいましたか?」

そんな名前知らない

「忘れたというか、始めて会ったんだけど」

「あのときは、命を救っていただきありがとうございます。その恩返しとして、弟子としてはたらきので、弟子にしてください」

「へえ、お前命救ってたのか」

「だからこの人は知りません。というか命救ったといっても、俺は救ってないから」

「いや、救ってくれましたよ。あれは忘れもしない、数日前‥」

本当にこの人は誰なのだろう、なぜ師匠と呼ぶのだろう、なぜ俺を知っているのだろう

すべてが、謎に包まれていた

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