第9話 緑色のリラックス

愛香が来た次の日、俺達は任務にあたっていた

「じゃ、行きますね」

そういった直後、一瞬視界が真っ暗になって、その後目的地の池に着いた

「瞬間移動って、こんな感じなんだ」

そう、今は愛香の瞬間移動を使った

目的地までは車で3時間かかる距離だが、瞬間移動で一瞬で着いた


今回の討伐対象は『ツイナ』、魚の魔族だ

「神代先輩、池に電気流してください。その間に倒します」

愛香にそう言われたので、池に電気を流す

魚の魔族だからか、すぐに動けなくなった

「あとはよろしく」

「任せてくださいよ」

愛香は瞬間移動でツイナの目の前に行き、短剣で頭を刺した

そうして、カップラーメンを作るより早く倒した

「なんか、可愛そうなことしたかも‥」

「いいんですよ、こいつも人間を喰っていたんでしょうから」

「それじゃ、帰りましょう」


瞬間移動を使って警察署に帰った

石山さんに「早くね?」と聞かれたが、事実をありのままに話したら納得してくれた

「短剣使い慣れてるんだね?」

「うん、拾ったの数年前だから」

「そういや、何で警察署に入ろうとしたん?」

「あ、そういえば買い物に行こうと思っていたんだった」

「ちょっと行ってくるね」

そう言って、瞬間移動で警察署から出ていった

「なんかはぐらかされたな‥」

「まあ、人の事情はそれぞれだし、あまり深く詮索しちゃだめか‥」

「そういえば、宿題片付けないと。また怒られるのも嫌だし、評定が危ない」

2がそれなりにあるからな…

「帰ってきたよ」

「早いな!」

買い物に行って数分もしないうちに、愛香が帰ってきた

「まあ、瞬間移動使ったからね」

「で、何買ってきたんだ?」

「これですよ」

愛香は袋の中を見せた

袋の中には、産地やメーカーが違う抹茶が全部合わせて30個、そして和菓子があった

「多くない? 抹茶好きなの?」

「はい、抹茶は世界で一番素晴らしい食べ物ですよね」

「よかったら一緒に飲みませんか?」

「でも‥抹茶って苦いし、はっきり言って俺嫌いだから」

飲みにくいっていうか何というか…

「今、嫌いっていいました?」

そういう愛香の目は、普通の愛香とは比べ物にならないほどやばかった

「いや、気のせいだ、俺は抹茶好きだから、一緒に飲もう、そうしよう」

「そうですね、飲みましょう」

これは重度の抹茶オタクだな‥

まあ、飲むだけだしいいか


「石山さん、ここに茶道室ってありますか?」

「あるよ、廊下を出て三番目の部屋」

「何であるの」

ここは本当に警察署なのだろうか

「じゃ、飲みに行きましょう、神代先輩」

その後、愛香から茶道のルールやらなんやらを教わり、そして煎れた茶を飲んだ

「あれ、苦くない」

「そうでしょ、いい抹茶を使っているんです」

「それに、和菓子と合わせることで苦味を楽しめれるんですよ」

「抹茶も結構いいもんだな」

抹茶を飲み、リラックスした

宿題をきちんと終わらせて、眠った

とても良い眠りで、朝起きられなくなったが‥







「師匠がいるのはこの警察署か‥」

「必ず会いに行きます、師匠」

警察署の画像を見ながら、一人の中学生が独り言を喋っていた‥

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