第8話 君の能力は

「瞬間移動、だろ」

瞬間移動、ラノベを含め様々な物語出でてくる能力

普通なら現実では使えない‥

だが、異世界の武器の力と考えると話は違う

「よく分かりましたね、私の短刀の力は瞬間移動です。でも、それが分かったからと言って何なんですか?」

「私に勝てる方法が見つかった訳ではないですよ」

確かにそうだ、相手が瞬間移動を使えると分かったが、それだからといって勝てるわけではない

剣で攻撃しようにも、すぐに避けられるし、電気を当てても、手は使えるから瞬間移動で動かれる

そして、俺の今の技術では、この距離から手を狙ってしびれさせることはできない‥

いや、まだ方法はある、あのことを活かせば、勝てるかもしれない

「おりゃあああ!」

剣を持って突撃した、左手に石を持って

そうして、風船めがけて石を投げた


「なるほど、確かに石を投げれば剣で攻撃するより早く風船を割れる」

「でもね、神代先輩。こんなスピードじゃ簡単に逃げれるんですよ」


そう言って、愛香は俺の後ろに瞬間移動した

「これで、終わりです!」

「かかったな」

「え、こ、これは、電気の技!?」

「そっちが後ろから狙うことは予測済みだからな、それを逆手に取ったのさ」

作戦勝ちというやつだ。

「さあ、終わりだ」

俺は風船を1個、2個割り、そして最後の一個を割ろうとした

「負けられない、負けてたまるか!」

愛香は手を必死に動かして瞬間移動した。

電気をくらって動けないはずなのに‥

「行けー!」

そう叫び、愛香は持っている短剣を投げた

その位置からではここまで届くはずもないのに

どういうことだ‥いや、もしかして

嫌な予感を感じ、すぐに地面を蹴って横に跳んだ

ザクッ

跳んですぐ、短剣が目の前に現れ、そして地面に刺さった

跳んで避けてなければ風船を割られ負けていたところだった

そしてその短剣を拾い、自分の剣で愛香の最後の風船を割って、短剣を返した

「終わり、神代の勝ち!」

石山さんが終わりを大声で告げた

本当に強かった、まだまだ強くならないとな‥


そしてその後、警察署に帰り、ついに愛香の結果発表のときになった

結果は 合格 だった

「ありがとうございます!」

愛香は嬉しそうに飛び跳ねている

こういうところは見た目相応の幼さが出てると感じた

俺も新しい刑事が増え、仕事が減るので、心の底から喜んでいた

「ところで、実技試験で愛香負けたのに合格なんですね」

「ああ、あの実技試験の結果に関係なく、合格は面接で決まっていたから」

「え?」

俺は耳を疑った

「実技試験の結果に関係なく?」

「いや、あの実技試験本当はやらなくてよかったんだけど、お前達の勝負どっちが勝つか賭けてたからな」

「は?」

心の底から怒りが込み上げてきた

俺達は一生懸命戦ったのに‥許せない

「ふざけるな」

俺は石山さんに向けて電気を打った、しかもかなり強めのものを

「痛い痛い痛い助け」

「自業自得だ」

本当にこの人は…

「神代先輩、ありがとうございます」

「私と一生懸命戦ってくれて」 

「私、もっと強くなってみせますから」

激しい戦いだったが、最後は笑顔で終わる面接だった

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