第8話 特別編② 石巻貝さんの紹介ストーリー

【水槽②】


えっ?あら?とうとう私の出番なの?

えーっと、皆さん、初めまして、私はヤマトヌマエビの女王よ、えっ?まぁ!ヤマトヌマエビを知らないですって?知らないなどという不届き者は、急いでお手持ちの物でヤマトヌマエビを調べてごらんなさい!まったく!

私達、ミナミヌマエビより大きくて立派な体つきでしょう?

私はね、本来なら仲間がいたの、この水槽に入れられた時、仲間は何匹か水槽の水が合わなくて飛び跳ねて死んだわ…。

まだ、この家には水槽が何個もない時で、飼い主もあまり詳しく知らなかったみたいなの。

私はそんな中、ひっそりと生き延びたわ、陰に隠れて生きてたの。

しばらく飼い主は、空になったと思ってたみたいね、でも私は見えない所に潜んでいたのよ。

その後、飼い主に見つかってしまったけれど、その結果、またエビらしい生活が始まったわ。

飼い主は、なぜか餌を入れ続けてくれてたの、それで生きられたんだけど、しばらくして、また新たなヤマトヌマエビや魚たちが入れられたわ。私には、仲間が出来た。

私は、丈夫だったし、体もこの水槽にいるヤマトヌマエビの中で一番体が大きいから、私はボスになった。

けど、ボスってなんか私には合わないって思って、勝手に私は「女王」って名乗ってるわ。

えっ、何よ、あなた「石巻貝の話ですので、どいて下さい」って何様よ!ちょっと!




皆さま失礼しました。

私は石巻貝の「巻」です。

私はとても小さく、あまり目立ちません。

どうやら今回は私達「石巻貝」の話だったようですが、ヤマトヌマエビの女ボスさんが目立ってしまってたようですね。

私がいる水槽は、コリドラスさん達がいる水槽とは違う水槽です。

こちらはヤマトヌマエビさんと沢山のお魚さんが暮らす、賑やかな水槽です。

水槽にいるお魚さんやエビさん達、私も含めて、非常に寿命が短い物もいれば、長く、女ボスさんのように生きている者も実に様々です。

私は体が小さい分、水槽のガラス面にもくっ付きますが、この水槽にはオブジェクトがあったり、葉っぱがあったりとするので、私はそのオブジェクトの上で、ゆっくりしている事が多いです。

葉っぱの上にも乗りますが、ゆらゆらと揺れが生じる為、必死にしがみついています。

どの水槽もレイアウトが違いますので、私達は自分達の水槽のレイアウトに合わせて暮らしています。

石巻貝達にも、大きい者や小さい者もいます。

それでも他の魚やエビに比べて、丸くてちっこいのが特徴です。

貝殻の色は緑とか暗い色です。

私達石巻貝は、小さくてのんびり屋さんです。

そんな石巻貝も皆さんに知ってもらえたらなって思います。

どうですか?私達、水槽に入れて見たくなったでしょう?

きっと、綺麗にしますよー!では!




【水槽③】


「…ようやく出番か、皆何してたんだよ」

ども!三つ目の水槽にいる石巻貝の「貝」です。

正直に言う、この水槽は窓辺にあって、暑いし寒い。

水槽は置くところにも気をつけろよー。

この水槽は、人工物ばかりの水槽だし、魚は一匹だけ、だからなんだか、ガラス面ばかりくっついちまう。

あっ、石巻貝は雄雌は、知らね!

じゃ、これでおしまーい、じゃあなー!




【水槽①】

…あれ?私、喋っても良いのでしょうか?

どうも、コリドラスのダダちゃんです。

いかがでしたか?石巻貝さんのお話。

えっ、三つの水槽全部に一匹ずつ石巻貝さんがいらっしゃったんですか?そうですか、分かりました、この水槽にいる石巻貝さんに真相をお話しときます。

…今日も暇だった。

「おい、コリドラスさん、俺の出番はいつだ?」

「あっ、ヌマさん」

「ずっと【スナック土管】にいたんだが、お声がかからなかったから、勝手に出てきちまった」

「今回は石巻貝さんの出番だったようですね」

「俺も暇だから出してくれ」

「もう、終わりのようです」

皆さん!事件があればすぐに向かいます!探偵コリドラスのダダちゃん、事件探し中です!


             第8話 終わり

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