第2話

小さな町とはいえ、ここは旅人たちの宿場町として栄えている。

石造りの家々が美しい、歴史ある町だ。

一夜にして崩れ去るまでは――。


ボロボロになった町を前に、ぼう然と立ち尽くす町長。

その横には、勇者一行。

右から、レジェンド武田ジュニア。魔導士見習いのネスタ。子パンダのマルディーニ。


「あの~。武田様」


「何でしょう」


「私たちの町は、どうしてこんなことに」


「S〇Xです」


「……へ?」


「昨晩、大きな地震がありましたね」


「え、ええ」


「S〇Xです。揺れましたね。ハハハハハ!」


「笑い事じゃありません! 町はどうするんですか! 世界を救ってくれたあなたのお父様には感謝してもしきれませんが、これでは生活できないではありませんか!」


「う~ん。では……ハッ!」


武田は両手を振りあげた。




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