06話.[寝ることを優先]

「ふぅ」


 私はまたあの湖のところに来ていた。

 近くにある自動販売機で購入したコーヒーが温かくて美味しい。

 地元にいてもやることがないためこうしている形となる。


「好きな人ができるってどんな感じなんだろ」


 恋愛物を読むこともあるというのに分からない。

 よく見かけるのはふわふわ、ドキドキ、そわそわ、嬉しさ、甘さとかそういうの。

 その内のドキドキとそわそわは悪い意味でたくさん体験したことがある。


「お嬢さん、おひとりでなにをしているのかな?」

「えっ? あ、ど、読書……です」


 由乃がふざけているわけではない、全く知らない男の人だった。

 怖くなった私は挨拶もそこそこに離れることを選択。

 バスの時間は結構先なので、あくまで普通に家は近所ですよ~みたいな雰囲気を出しつつ歩くことに。


「ちょっと待って、別に悪さをしようとしているわけではないよ?」


 速いっ、怖いっ、初めてこんな恐怖を抱いた。

 大袈裟かもしれない、心配してくれているだけなのかもしれない。

 それでも女子トイレを見つけたのをいいことにこもって縞に電話をかける。

 姉も母もいまは多分お出かけ中だ、それにこういうことは縞の方が強そうだから。


「もしもし?」

「縞助けてっ、変な男の人に追われてるっ」

「は? いまどこにいるんだ?」

「湖の近くの公衆トイレ……」

「分かった、そこから絶対に出るなよ? じゃあな」


 まさか私みたいな人間に声をかけてくるとは思わなかった。

 ……あとは強そうだからといって縞を頼るのは良くなかった。

 危ないことに巻き込んでしまったのかもしれないって考えたら、さあっと顔が青くなる感じがした。

 あとは単純に地元からそこそこ遠いというのも影響しているのかもしれない。

 まだ近くをうろうろとしていると考えたら……。


「あ……」


 しかも缶を放置してしまったことに気づく。

 放置はだめ、個室から出て内側から見てみたらいないようだったので急いで先程のところに戻った。


「逃げることはないだろう?」

「……トイレに行きたくて」


 あとは缶を捨てたかったということも伝えて手に持つ。

 走ると刺激してしまうから歩いて自動販売機のところへ。


「そんなに小さいのにひとりでいたら危ないだろう?」

「だ、大丈夫です、お母さんが来てくれますから」

「でも、それまでひとりだと不安だよね? だから私もいてあげるよ」

「い、いいです、ひとりで大丈夫ですからっ」


 そこで初めてその人は私の腕を掴んできた。

 さすがにこれには冷静にはなれず、振り払ってしまう。

 怒るかと思えばそうではなく、心配だからと何度も言ってきた。

 腕は掴まれたまま、残念ながら周りに人はいないから叫んでも意味はない。

 携帯なんかいじろうとしたところで取られて終わるだけだ。


「電話、出なくていいの?」

「い、いいです」

「お母さんがかけてきているんじゃない?」

「だ、大丈夫です」


 こうして腕とはいえ接触してきていなければ完全に心配してくれているだけって思えるんだけど無理だ。

 ……まだ着くとは思えない、このままなんてことはなく終わってくれないだろうか。


「いいからほら、出てあげないと」

「え、だ、だって、邪魔……しますよね?」

「え? しないよ、お母さんが来てくれるならそれでいいんだからね」

「え、だって、誘拐……しますよね?」

「しないよっ!? その気があったらきみなんかいま頃連れ去ってるよ!?」


 その男の人は両手を上げて無実アピールをしてきた。

 信用してもいいのだろうか、とりあえず縞からのこれは出てみたけど。


「深雨っ! 大丈夫かっ!?」

「うん、いまよく分からないおじさんといる」

「馬鹿っ、なにやってんだ!」


 男の人の方を見たら「おじさん……」と傷ついているよう。

 でも、お兄さんには見えなかったのだから仕方がない。

 そもそもの話、かなり怖かったから余計に。


「深雨ー!」

「あれ、あれはお母さんと言うより、お友達――ぶはぁ!?」


 ああ……、これはどうすればいいだろうか。

 おじさんはベンチからひっくり返るぐらいの勢いで、縞はどこかすっきりしたような感じ。


「てめえこの野郎っ」

「ま、待ってっ、僕はこの子が心配でっ」

「不審者とか変態は大体そう言うんだよっ」


 殴ってしまう前に止めて彼女を説得した。

 腕を掴んだのは急に逃げたかららしい。

 ここら辺は下手をすると落ちてしまう場所があるから近くにいてほしかったそうだ。


「本当なんだろうな?」

「本当だよ、きみも分かっているだろう? 少し坂を登れば道幅もすぐに狭くなるし、崖になってしまうことを」

「まあ、いま見てきたからな」

「うん、だからこんな小さい子がひとりでいることが不安で心配だったんだよ」

「言っておくけどな、高校生だからな?」


 あ、それ言うんだ。

 おじさんは「えっ!?」と物凄く驚いているようだった。

 私としては少々むっとなる感じの反応だとしか言いようがない。


「てめえっ」

「違う違うっ、それなら杞憂だったのかな。ごめん、怖がらせてしまって」

「いえ……」


 結局、本当になにもなくおじさんは歩いていった。

 この前由乃に言われたことを思い出してGPS設定をオフにしておく。

 あまり呟いたりはしないけど、万が一ということもあるから。


「馬鹿っ! 出たりするなって言っただろ!」

「ごめん……」

「はぁ、まあいい、どうせバスもまだこないし休憩だ」


 由乃の彼女なのに呼んでしまったことを謝罪しておいた。

 私は家族を巻き込みたくないと考えていたくせに彼女は躊躇なく誘ってしまったのもあったからだ。


「そんなのいいんだよ、深雨がもうなにかされているんじゃないかって不安で……」

「泣かないで……」

「深雨のせいだろ……、急に助けてなんて電話がかかってきたら驚くわ……」


 人の彼女だからどうもしてあげられない。

 できることはごめんと謝ることだけ。


「え、いいの……?」

「いいんだよ……」


 好きな子が抱きしめてくれると嬉しい。

 恋愛的なものでなくてもそう。


「……今度からは知らない人間に話しかけられてもすぐに逃げろよ」

「うん、ごめんなさい」


 私だって何度もこんな風になってほしくないから気をつけようと決めた。

 それにしても、なんか弱々しく感じてしまうのは気のせいのだろうか?




「起きろ」

「……え」


 目を開けたら縞がいた。

 いや、冗談とか寝ぼけているわけじゃない、何故かベッドの脇に彼女が立っていたのだ。


「なによ……、こんな朝早くから来て……」

「悪い、起こしてしまったな」

「あ、昨日のことがあるからか」

「ああ、深雨をひとりにしておくとまたどこかに行って危ない目に遭うかもしれないからな」


 姉や母には言わなかったのに情報がいっているみたい。

 いいのか? 由乃の彼女なのに他の女のところにいて。


「どこかに行くつもりはないよ、だから由乃といてくれればそれでいいよ」

「駄目だ」

「……浮気になっちゃうよ?」

「ならない、別にキスとかするわけではないからな、監視だ監視」


 とはいえ、今日しようとしていたことは家にこもってのお掃除だ。

 出るつもりなんか微塵もないからと説得を試みてみたものの、彼女は同じく「駄目だ」と切り捨てただけだった。

 とりあえずは顔を洗って、それから歯も磨いてしまう。

 ご飯を食べると間違いなく動きたくなくなるからお掃除開始。


「終わっちゃった」


 ……普段から綺麗にしておいたのが失敗だった。

 また、私と姉の相部屋というのも影響している。

 私が汚れを見落としていても姉が綺麗にしてしまうし、下は下で専業主婦の母が常に綺麗にしてあるから完全に終了だ。


「本を読みに行こうかな」

「駄目だぞ」

「違う違う、家の中で読むだけだから」


 こんなのじゃ初めての冬休みを気持ち良く過ごすことができない。

 縞を動かすのなら由乃の存在が重要、電話で呼んでしまうことにする。

 単純に他人の彼女が私に優しくするのが耐えられなかった。


「おはよー!」

「由乃っ」

「おー、よしよし、縞が怖かったのかい?」

「うん、家から出ちゃいけないって言ってくる」


 このままだと息苦しい。

 部屋でゆっくりしようとしても側にいるわけだから休めない。


「ちょいちょい、これは地味に軟禁じゃないですかい?」

「いいんだよ、外に出すと問題しかないからな、小学生みたいに馬鹿だし」

「ちょいちょい……、なんか深雨に厳しくない?」


 縞によってばらされてしまう。

 そうしたら由乃にも「おばかっ」と怒られてしまった。

 ……心配なんかしていないくせにと由乃にだけは何故か言いたくなってしまう。

 それでも我慢して飲み物を渡した。

 結局、ふたりだけで盛り上がってしまったのもあって部屋に引きこもる。

 姉はまだまだ寝るつもりのようで布団から出る気配がなかった。


「お姉ちゃん……」

「冷たっ、……なによ?」

「下でふたりが盛り上がってる」

「じゃ、一緒に寝ればいいじゃない」

「うん、寝る」


 ――数分後、今度はここがステージとして選ばれたみたいだった。


「うるさいっ、特に由乃っ」

「い、いいじゃないですかっ、もう10時ですよ!?」

「ああもううるさいうるさいっ、深雨を連れて下に行ってっ」


 え。

 姉に売られたことによってまた戻ることになってしまった自分。

 いちゃいちゃは見たくない、とはいえ、客間などがないから逃げられない。


「なんだその顔は」

「ふたりは結局いちゃいちゃしたいだけでしょ?」

「言っておくけどな、由乃を呼んだのは深雨だぞ」

「……どうせ私のことを心配しているわけじゃない」

「なんだよ、拗ねているのか?」


 端の方に座って本を読む。

 どうせふたりはふたりだけの世界を構築するのだからいいだろう。

 これまでは由乃か縞がいたときは絶対に読んだりはしなかったけど、気にかけたところでどうにかなるわけでもないし。


「いいから帰って、今日は家から出ないから」

「深雨ってさ、私のこと嫌いだよな」

「なんで?」

「だってすぐに帰ろうとしたり、帰らせようとしたりするだろ?」


 はぁ、いちゃいちゃなんかをしてくれなければいいのだ。

 しかも多数の場合は得意じゃないって言ったはずだけど、あ、由乃に言っただけか。


「私はふたりきりの方がいいの、でも、縞は由乃の彼女だからあんまり会うべきではないって分かっているんだよ?」

「ふーん、だから今回も帰らせようと?」

「由乃に私が怒られないため、縞が由乃に怒られないようにだよ」


 こんなことを言いたくて喋ることを増やしたわけじゃないのに。

 付き合うにしてももう少し後にしてほしかったという考えと、キスのことを思うと付き合ってくれて良かったと考える自分がいて忙しい。


「じゃ、今度から困っても連絡してきたりしないのか?」

「昨日のは反省したよ、もう連絡したりしない」

「……それなら帰るとするか」

「私も帰るー」


 元々、頼るべきじゃないから。

 徒歩で帰りにくい場所に行くのはやめればいいだろう。




「さっむ……」

「寝てていいんだよ?」

「あんたひとりで行かせられるわけがないでしょうが」


 初詣にひとりで行こうとしたら怒られた。

 なんか馬鹿にされているような気がするけど、姉と行けるのは嬉しいから言わなくてもいいかと片付けた。

 あのふたりはあれから連絡とかもないから誘えなかった。

 自分から拒絶したわけだけど、少しぐらいはしてくれてもいいと思う。

 ま、結局私との間にはなにもなかったということだろう。


「あ、せっかく温かいだろうからと繋いだのに冷たいじゃない」

「精神が不安定だから仕方がないよ」

「それで不安定なの? 分かりづらいわね」


 初詣と言っても新年を迎えたら帰るというだけ。

 甘酒ぐらいは貰って飲むかもしれないものの、なにかをしようとなんてしていなかった。

 そしてあっという間にそのときが訪れた。


「あけおめことよろ」

「あけましておめでとうございます」


 で、帰ろうとしたら姉のお友達さんの登場。

 微妙な表情を浮かべているところを見るに、もしかしたら最近好きな子がいることを知ってしまったという人なのかもしれない。


「純華さん、その子は誰ですか?」

「あ、私の彼女」

「「え」」

「そういうわけだからふたりで帰るわね、それじゃ」

「ま、待ってくださいっ」


 私の腕を掴んだ姉の腕をあの人が引っ張ったせいでぐぇってなった。

 これもまた小学生だと思われているのかな的なことを考えていたら「いつの間に彼女さんなんてできていたんですか?」と女の人が聞く。


「どうでもいいでしょ、あんたには好きな子がいるんだから」

「い、言ってくれてもいいじゃないですか」

「あんたには関係のないことよ、深雨、行くわよ」


 行くわよもなにも、腕は掴まれたままだったのだから従うしかない。

 そうしたら今度は女の人が私の片腕を掴んできた。


「純華さんといつからお付き合いをしているんですか?」

「あ、えっと、私たちは血の繋――」

「あんたが好きな子がいると言ってきた日よりもっと前から彼女よ」


 これ、多分だけど姉のことが気になっているのかも。

 好きな子がいると言ったのは揺さぶるための作戦だった。


「あの」

「なんですか?」

「クリスマスの夜、お姉ちゃんは泣いていました」

「あ、こらっ、嘘だから――」

「詳しく教えてください」


 姉は他のお友達さんに任せてふたりきりにする。

 あったことを全て説明して、付き合っていないこともちゃんと言っておいた。

 女の人は「純華さんが泣いたなんて……」と呟き、お世辞にも柔らかいとは言えない表情に。


「もしかしてお姉ちゃんのことが気になっているんですか?」

「え? い、いえ、私には好きな子が……」

「それならそれでいいですけど、お姉ちゃんのことが好きなら素直にならないと損ですよ。お姉ちゃんはモテるのでほっといている間にも彼女さんとか彼氏さんができる可能性は大ですから。偉そうに言ってすみません、でも、好きなのに不安になって諦めかけていた友達を知っているのでそうはなってほしくはないなと」


 帰ろう、これ以上の長居は無駄だ。

 お友達さんと話をしている姉を連れて帰ろうとしたら明らかに楽しそうにしていたから声をかけるのをやめた。

 湖に比べれば大して遠いわけじゃない、家から高校までぐらいの距離しかないからひとりで問題もないだろう。


「学習しない馬鹿だな」


 ひぅってなったものの、話しかけてきたのは仏頂面の縞のようだった。

 由乃の姿を探してみたら見つからず、聞いてみたら「出たくないということで私だけで来たんだ」と彼女は言う。


「じゃあね、あんまり外にはいない方がいいよ」

「待て、そうやってすぐに帰ろうとするな」


 これから帰ることしかできないのに難しいことを言ってきた。

 付き合う前は私が原因で由乃と付き合えないとか言っていたくせにあっさりと付き合い始めたのが彼女だ。

 その時点でこっちのことなんてどうでもいいに決まっている。

 自分が勇気を出せなかっただけだというのに、私を理由にして逃げていただけ。


「でも、縞は由乃の彼女だし、深夜に会っているとなったら許さないよ」

「やたらと気にするな、彼女がいる人間は他の友達と会っちゃいけないのか?」

「他の人にならいいよ、ただ、由乃は私を知っているわけだから、責めることもできるから」


 というか、これ以上外にいるのが普通に辛い。

 こたつとかはないけどお布団の中に入ればすぐに暖まることができるなら帰るに決まっているだろう。


「寒いよ、もう家に帰りたい」

「なら私も行きたい」

「だ、だめだよ、なにを聞いていたの?」


 あぁ、また腕を掴まれてだめになった。

 寒くて仕方がないからこのまま連れて行くことに、というか、彼女に連れて行かれていた。

 余計なことはさせないとばかりに、言うことを聞いておけばいいんだとばかりに。

 家に入ってからも、部屋に入ってからも変わらずに彼女はこちらの腕を掴んだまま。


「眠たいんだけど」

「寝ればいい」

「……腕を掴んだまま?」

「ああ、ふたりきりの方が話しやすいんだろ、いまは理想の状況と言えるだろ」

「あくまで恋人がいる人以外での話だから」


 連絡だってしてこなかったくせにどうして急にこうなのか。

 どうせ縞よりは馬鹿だ、偉いなんて言うつもりもない。

 そして一応学習する人間だ、当分の間は湖になんて行こうとしていないのに。


「いいから寝ろ」

「縞が風邪を引いちゃうよ」

「なら入らせてくれるのか?」

「……恋人がいない人なら」

「はぁ……」


 仕方がないから愛用しているブランケットを渡しておくことにする。

 母が使っている物ではなく私のために買ってもらった物だから気にしなくていいだろう。


「……なんだよ、彼女がいるからいるからって拒みやがって」

「あっさりと付き合い始めた縞が悪い」


 関わっている時間が短いと分かっていても、早く付き合えばいいのにと考えていても、なかなかに複雑なのは変わらない。

 たまにしか来ないくせに心配しているふりというのが1番嫌なのだ。


「もしかして、私のことが好きだったのか?」

「友達としては」


 仮にそうだとしてもそうだと言ったところでなにも意味がない。

 由乃という大切な女の子がいる以上、断られて終わるだけ。

 寧ろそうならない方が嫌だ、堂々と浮気をするような子ではあってほしくない。

 私がこの子を好いている理由は格好いいからだ、あとは可愛らしいところがあるからだ。

 だからこそキャラというか生き方を守ってほしいと考えているわけで。


「……私のせいとか言っていたくせにあっさりと付き合った」

「それは……」

「分かってるよ? 私と由乃も、私と縞も大して仲良くなかったからね。あくまで由乃がきっかけだったというだけ、それがなければ関わることもなく高校生活が終わっていたと思う。だから、私にとってはふたりと友達になれただけで十分――なはずだったんだけどさ……」

「寂しくなったのか?」

「……だってふたりしか友達がいないから」


 眠たいから寝ることを優先した。

 構ってちゃんみたいなことを言ってしまったことを反省しつつ目を閉じたのだった。

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