4 完全に筒抜けじゃないですかー! やだー!
……放課後である。
いやもう放課後なんだけどぉッ!?
帰宅中なんだけどぉッ!?
あの、きっかけねえわ分かんねえわって躊躇に躊躇重ねてたら一瞬で一日終わったんだが!?
それどころかあれから雪宮さんと一言も会話交わしてないんだが!?
「で、結論だけどツチノコは居る。今度探しに行こうぜ」
「行かねえよ! お前本当に受験生か!?」
なんか田中としか喋ってねえんだけど気のせいかなぁ!?
というか午前中話してた超能力への興味どこ行ったんだよ。せめて一日興味持たせろ! 全然方向性違うじゃねえか!
……と、そんな風に何もできなかった自分と、単純にアホな田中に呆れていた所で田中が言う。
「で、話は変わるんだけど」
変わるんかい! 3分この話題持ちませんでしたよ!
「良かったな、雪宮さんと隣の席じゃん」
田中ァァァァァァァァッ!?
「え、よ、良かったなって何!?」
「何って言うかお前雪宮さんの事好きだろ? だから隣になれて良かったなって話」
田中ァァァァァァァァッ!?
いつから知ってた田中ァァァァァァァァァッ!?
「おいおい、いつから知ってたって顔しやがって。気付くわ普通に。何年お前とバッテリー組んできたと思ってんだよ」
いや、お前普通に刺して欲しい事全然察してくれねえじゃん!
正直マウンドでしか意思疎通できねえのかなって思ったりする事、年一位であるぞ!?
そんな中でよりによって、そこを察するのかよ!?
……で、まあそういうの無理矢理否定するような、小学生みてえな事をするつもりもねえから。
「まあ……大正解」
一応認める事にした。
「やっぱりな……で、お前マジでいい加減連絡先位交換しとかねえとやべえぞ」
「わ、分かってるって」
くそ、コイツ人が気にしてる事をど真ん中剛速球ストレート投げてきやがった!
それマウンドだけにしてくれねえかなぁ!
いや、マウンドでも偶にすっぽ抜けてど真ん中ストレート投げるのは止めてくれねえかなぁ!
……でもほんと、どうにかしねえとなぁ。
「……って、あそこの自販機の前に居るの雪宮さんじゃん。おーい! 雪宮さん! なんか榊が用あるんだってよ!」
田中ァァァァァァァァッ!?
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