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大根転生というネタメールに付き合わされている。


まじで、どんな気持ちで考えているのかね。


 


「いろいろツッコミどころがあるんだけどさ。


スキルポイントって何よ?」


アリアが話した瞬間、コメントがぱっと出た。


 


たくわん:それですね。虫や人に食べられたり、受粉の回数、大根として大きさにスキルポイントを獲得できます。


 


 


収束した週末に終末した:設定が凝っているなw


水饅頭:パッと出る辺りすごいですね。


ライトニング坂田えもん:解答が用意されていて面白いなw


勝負名人:ここまできたら、狂人なんだよ


アルファ:速いwwwwwwwwwwwwwww


鳥の惑星 ~ギョギョトラス~:wwwwwwwwww


クソゲーマニア:やばいわwwwww


甘味民 民です:スキルポイントの設定があって草


ドラゴン先輩:面白いwwwww


ソードマスター大ちゃん:大根転生物を書けるんだよなw


メンタルブレイクサタン:こんな狂人が常連って草


野田係長補佐の紋次郎:この人ってコメント上ではまともだったんだよなw


 


 


「じゃあ、虫に食べられるようにすればいいんじゃない?


知らんけど。」


完全に呆れながら話している。


 


たくわん:それは、甘いですよ。虫に触れる機会を増やすのは目先の利益だけしか求めていない。虫たちに大根を食べられるとですね。もっともスキルポイントを稼げられる人間に食べられなくなるんですよ。これは、大根転生者初心者あるあるですね。


 


良くできていて草。


虫に食べられるようにスキル設定を行ったら、虫に食べられて大根の品質が落ちてしまうのか。


スキルポイントを稼げポイントの人間のところまで商品化できないのか。


 


 


甘味民 民です:その設定を作っている時点で闇なんよw


ドラゴン先輩:こういうやつが常連なのかw


ソードマスター大ちゃん:大根の品質もある程度カバーしないといけないのかw


メンタルブレイクサタン:このゲームバランスを考えている時点で病気なんよw


 


「ここまで、スキル設定を練りこんでいる時点で無駄なのよ。


ねるねるねを練っていたほうが、時間が有意義だわ」


 


アルファ:wwwwwwwwwwwwwww


鳥の惑星 ~ギョギョトラス~:wwwwwwwwww


にゃんにゃん丸:寝る練るねはおいしいよねw


勝負名人:こんなクソ設定練っている暇があったら、パンでも練っておけという話だなwwww


野田係長補佐の紋次郎:wwwwwwwwwwwwwww


 


「ただね。あんたのクソ設定に負けるのは癪だわ


私がその設定に対しての対策を叩き込んであげるわ」


負けず嫌いのアリアは投資を燃えし始めている。


アリアの負けず嫌いな性格は、あの伝説のクソゲーであるファンタジーソードに打ち勝った時点で証明されている。


 


収束した週末に終末した:この設定に打ち勝てるのかw


ライトニング坂田えもん:こんなクソみたいな悩みと闘うアリア様は素敵だわw


ソードマスター大ちゃん:大根転生物VSアリア様は草


 


「だったら、いい農家の大根に転生しなさいよ。


それだったら、解決されるでしょ」


 


たくわん:そちらの方が、スキルポイントを多く使います。桜島大根の方がスキルポイントは安いです。


 


ぱっと出る辺りそこらへんも考えていたのか。


 


収束した週末に終末した:転生場所も考えていたのかw


ライトニング坂田えもん:たしかに、品種より農家の方が大切だわw


 


 


勝てる気がしないわw


マジで、強いわ。


私みたいな貧乏人なら、どんな大根でも食えるんだけどなw。


あっ。これなら、どうかな?


 


「もちろん、大根としての転生先は、日本とかアメリカみたいな先進国の方がスキルポイントかかるんだよね?」


 


たくわん:いいえ。むしろ反対ですね。


大根界としては、品質にスキルポイントを振らずにすむ発展途上国の方がスキルポイントつかいますね。スキルポイントは基本的に人間界でいう株価みたいなので。品質が悪くても食べられる発展途上国はいいですね。ただ、農地が全く解放されていない農家文化が遅れている発展途上国のスキルポイントは非常に安く済みますが。


 


「なんで、誘導尋問に引っかからないのよ。発展途上国だったら、品質が悪くても食べられるって言おうと思っていたのに」


アリアは誘導尋問で勝ったと思っていた分、ショックは重いようだ。


アリアは頭を抱えて始めている。


 


鳥の惑星 ~ギョギョトラス~:誘導尋問は草


クソゲーマニア:この設定はクソだが、強い。


水饅頭:アリア様、1番最初の悩みより頭を抱えています。


 


アリアは、この瞬間理解してしまった。


自分の考えもこの次元まで落とさないとこのクソ設定に勝てないことを気付いてしまった。


自分の論理を押し付けるより、相手の論理を知るべきだ。


相手の論理を知らないとその次元まで思考力がもっていけない。


「なんで、あんた人間に食べたいの?」


狂気のメールに親身になって対応しようと思った。


 


たくわん:そりゃあ、もちろん。笑顔を見たいからですよ。


 


「それだったら、たくあんにこだわる必要ないわ。」


 


たくわん:う~ん。そうかもしれないですね。たくあん以外だったら、サラダとか、煮物とかになるんですかね。


 


今までの話を聞いている時点で、奇想天外の発想が好物みたいだ。


大根として喜ばしい行動を奇想天外な方法で行えばいいというわけだ。


 


 


「分かったわ。固さに全ぶりしなさい。


そして、エクスカリバーみたいな聖剣になりなさいよ。


これだったら、人々の笑顔のために戦えるわ。


あんた、別に食べられる必要ないんでしょう。」


返答している内容はふざけているが、アリアはまじめに返答している。


アリアは、相手の視点に合わせることの大切さを学んだのかもしれない。


 


アリアちゃんの強みは、どんな状況でも相手の立場になって返答することだ。


こんなクソメールでアリアちゃんの強みを再確認するのは、はらだたしい。


 


 


アルファ:wwwwwwwwwwwwwww


鳥の惑星 ~ギョギョトラス~:wwwwwwwwww


クソゲーマニア:某クレヨン真ちゃんで見た映画で、大根を剣にして戦うシーンが思いうかんでしまった。


ライトニング坂田えもん:真面目に返答しているのが好感持てるわ


メンタルブレイクサタン:アリア様は、視聴者と丁寧に向き合っているからいいよね。


 


 


 


暗黒のタマタマのコメントがあって、思わず共感してしまったわ。


この発想が出る時点で私も、クソゲーハンターさんもアラサーだね


 


 


たくわん:それはいい発想ですね。大根としての生涯にこだわりすぎました。私もどこかで普通の大根になってしまうことにコンプレックスがあったので、進捗はメールで送ります。


 


「お願いだから、送らないで。頭がおかしくなるから。」


アリアは少し疲れ気味に突っ込んでいる。

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