『紅（こう）。』

「あぁ？まだ終業式終わったばっかだろ。バカかお前は。…………あー…。バカはオレか。」

自虐ネタをかましたかったワケではないのだが、オレは

途中でハッとする。

『はい。バカはアンタです。今から夏休みですから。探しに行きましょう。』

“探す”と約束して1週間_____、終業式を終えたオレたちは、オレの家の近くの図書館にパソコンを持ち込んで初歩的な情報を集めることにした。

そしてちょっとした雑談だが、

1週間、朝起きてから眠るまでお互いを認識し合って、何（なん）でもない話をたくさんした。そのおかげか、たった1週間でオレたちはお互いをあだ名で“恵（けい）”、“紅（こう）”と呼びあうようになっていた。

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