元はと言えばアデーレが平民憎しで新教の旦那に嫁いだにも関わらず改修せず、下っ端騎士達に冷たい態度を取ってあばずれなどと噂されていたのがすべての始まり
身から出た錆ではありますが、アデーレ視点では安泰な人生だとタカを括れたでしょうし、行動を振り返るほどの出来事にはなり得なかった。
どんな立場でも他人に砂をかけるような態度をとっていては自分に帰ってくる、ということですね。
こうして歴史の権力者たちは反乱を恐れ見せかけだけでも平等を市民に保証するに至ったんですねえ。
作者からの返信
実際、簡単に反乱を鎮圧できちゃうような地域(人口密度が低くて反乱軍が連携しづらい地域)以外では史実貴族も気を使って統治してますからねぇ。
編集済
日本の場合では『根切り』、『焼き働』と言う言葉があります。
『焼き働』は敵対する領主の村落に少数で出向いて村落を焼き払い、住人も含めて財貨を掠奪します。
『根切り』は村落単位では無く、地域を軍で掠奪壊滅させます。
掠奪してきた住人は、売り払うか奴として重労働に従事させていたようです。
武田信玄が若い頃に 佐久 で『根切り』を行い、その後の統治に苦労した記録があったような…
作者からの返信
日本、やっぱり修羅の国ですよね……いやどこの国でもやるんでしょうけど
映画「七人の侍」でも左卜全扮する百姓が落武者狩りで得た甲冑と槍で現われて侍達を憤然とさせますが、結局生きて食っていくには綺麗事じゃすまないってことですね。
アディーレに従っていればクルト達も路頭に迷っていたわけで。
作者からの返信
人は何かを犠牲にせねば生きていけないですからね……生産力に限りのある時代なら殊更。
権力者の交替により既得権を変えるという事はそれだけリスクがあるという事ですね…
夫人の判断ミスから戦争に至ったのは転生カサエルの煽動もありましたが、カサエルを掘り起こしたのも転生主人公なのですので女神?様の用意した運命に乗るかそるかは人々の選択の結果ですよね。
面白いです!
作者からの返信
ですね、仕込みはあったにせよ自由意志で世界は動く、というのは作品のテーマ(人間讃歌)でもあります。
「勝てるのでしょうね」
不安そうにしているアデーレの声が癪しゃくに障る。元はと言えばお前にもう少し人望があればこんな( 事態 )にはならなかったのに。泥舟に乗った自分の判断ミスを棚上げにし、さりとてここで不興を買えば勝った後に暗い未来がさらに暗くなる。殴りつけたくなる衝動を拳から椅子にぶつけ、荒々しく立ち上がる。
作者からの返信
誤字報告ありがとうございます、修正しました!
現代教育の表面浅い部分しか扱わない弊害ですな
武士も農民も従軍すればバリバリ略奪者って事実知ってればそこまでショックではなかったろうに
というか戦争の歴史=略奪の歴史なのに…今の教科書ってソレを匂わすことすら表記してないのかもしれんなぁ
作者からの返信
高校世界史の教科書でも略奪が明記されてる箇所はあんまり無かった記憶。戦争がありました、どっちが勝ちました。だけではあんまり意味が無い気がするんですけどねぇ…。
日本も略奪してたのでは?一揆とか、米問屋襲撃とか、生きるか死ぬか追い詰められての襲撃とはいえ、強盗には変わらないわけで。
作者からの返信
やるべきでない理由が無ければ、やっちゃう気はするんですよね…
略奪は中世ヨーロッパの小競り合いで必須項目でしたからねぇ。
と言うより、日本を除くアジア圏まで然程変わりないことを考えると、島国日本が如何に特殊だったか良く判る…。
ザルツフェルト伯領はザルツブルク州がモデルでしょうか。塩泉にヨーロッパ各地へ輸送する運河の交通税で潤ってたりするとそんな感じが。
16世紀前半だったらコイチャッハ大司教がホーエンザルツブルク要塞の大増築をしてた頃だなぁ。
作者からの返信
日本の事情は全くの無知なのですが、あんまり略奪はしなかったのでしょうか。
規模は小さいですがモデルの1つですね>ザルツブルク大司教領
農民戦争時に援軍到着まで持ちこたえたのを見るに、改修工事は正解だったのでしょうね(まさか農民軍に包囲されるとは思ってもみなかったでしょうが)
ナメられたら終わりの道徳観怖い
それはそれとしてザルツフェルト伯はこのまま退場するには勿体無い人物に思えてきた…
作者からの返信
室町武士と仲良く出来そうな道徳観ですよね……。
ザルツフェルト伯、相手に急にルネサンス起こせる人物が居た事を読めなかった(読めるわけがない)以外は普通に有能な部類なんですよね……
編集済
ここで略奪禁止するとまず、負けますからねえ。
徴兵された者はこれだけが収入になるから絶対に命令は聞きません。
上の者はまだ理屈では解るけど(それでも戦費を確保しなきゃならない)
下の者はそうですね、例えで言えば北朝鮮で餓死者が出たとして多大な負担を負ってまっで本気で助けようとしないでしょ、敵性の外国何だから。
中央集権国家と貴族毎が国みたいな貴族制度と一緒に出来ませんよね。
当時の国と現代の国とでは一神教の神と多神教の神ぐらい意味合いが全く違います。
作者からの返信
封建制国家の怖いところですね。直臣の国の中に陪臣の国があって、その中に陪々臣の国が……という構造なので上から見たら内戦だけど、下々にとっては実質対外戦争の心持ちという
敗色濃厚の側が紋章官を斬り捨てることはないのだろえか。
前の話であったように、名誉が〜みたいな話は死ぬのがほぼ確なら関係ないと思ってしまうが……。
死の間際でも貴族として一族を重んじることが、人としての反応を上回ってしまうのがこの時代の常識だとしたら、相当難儀な時代ですね……。