会話74.執事

「お嬢様、お茶が入りました。さぁ、どうぞ」


「ありがとうオウカ、今日はどこの茶葉かしら?」


「国産のティーバッグです、お嬢様」


「安定の味ね、ホッとするわ。お茶請けはお煎餅が良いわね」


「お嬢様、紅茶にお煎餅はミスマッチかと愚考しますが」


「あら、知らないのオウカ? 紅茶は何にでも合うのよ?」


「流石はお嬢様でございます」


「ウフフ、お嬢様っぽく高笑いでもしましょうか?」


「多分、むせるので止めた方がよろしいかと」


「そうね。さっきやってみたら、盛大にむせたものね」


「……アスカ、俺いつまでこんな変な喋り方せにゃならんのだ」


「ジャンケンに負けたのオウカでしょう? 今の私はお嬢様アスカちゃんよ!」


「メイド服のままなのに?」


「メイド服が好きなお嬢様の設定よ!」


「執事っぽい喋り方ってよくわかんねーよ……」


「とりあえず、ですます口調で話してお嬢様を持ち上げてれば良いんじゃない?」


「……怒られそうな発言やめろ」


「良いからほら、続けてー」


「分かった……。分かりましたお嬢様。それで? 次は何をすればよろしいでしょうか?」


「そうねぇ、それじゃあ……肩でも揉んでもらおうかしら?」


「……肩……ですか?」


「おっぱいおっきいと肩凝るの。オウカ、揉んでくれるかしら?」


「えーっと……それは」


「あら、嫌ならダイレクトにおっぱい揉んでくれても良いのよ? いやマジな話ね、乳も凝るのよ。もうね、こりっこりなの」


「肩を揉ませていただきます!」


「やらしくね」


「は?」


「間違えた、よろしくね」


「どんな言い間違い?!」


「良いからほらー、早くぅ」


「はいはい、分かりました。ってアス、じゃなかったお嬢様、ガッチガチですね」


「あー……オウカに揉まれるの気持ちいいわぁー……」


「誤解される言い回しはやめてくださいお嬢様」

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