会話73.おでこ
「メイド服の髪型ってなにがいいかなぁ? やっぱりツインテールかな?」
「ツインテールって……メイドならやっぱりアップにするとかじゃないの?」
「後ろでまとめて、うなじ出すやつ?」
「うなじは置いといて。メイドは可愛さよりも仕事の邪魔にならない髪型だろう」
「なるほど、オウカはうなじをご所望と……」
「いや、それなら俺はデコだしの方が好きだな」
「えー? デコだしってあんま可愛く無いからやなんだけど……」
「いいじゃねえかよ、おでこ出しメイド。メガネもかけてると最高だなぁ」
「まぉ、伊達メガネもあるしできるけど……」
「言っといてなんだけど、なんであるの?」
「ママが、多分オウカが好きだから持ってけって。あれ? パパだったかな?」
「なんで俺、お前の両親に嗜好が把握されてんの? 怖いんだけど?」
「多分、両親繋がりじゃない? あとは私からの情報とか」
「迂闊なこと言えねー……こえー……」
「あ、デコだしならオウカも執事服着てるんだし、オールバックにしてよ!」
「オールバック? 別にいいけどワックスねぇぞ?」
「大丈夫、持ってきたから」
「用意が周到すぎません?」
「いいからいいから、やってみてよ」
「あいよ」
「ワクワクー、オウカのオールバックー」
「どうだ? 似合うか?」
「似合う! けどオウカ……前よりおでこ広くなってない?」
「待って、俺まだ高校生なんだけど。その言葉は聞きたくなかったんだけど」
「ほら、ちょっと見せてみてよ。おでこ。なーんか後ろに……」
「なってないよな? なってないよなアスカ?」
「ちむっ」
「へ?」
「広くなってないけど、なんか見たらおでこにチューしたくなったんでやった。後悔はしてない」
「アスカ……騙しやがったなお前ぇぇぇぇぇ!!」
「あはは、顔真っ赤だー! いーじゃん、幼馴染のチューだよー」
「待てこの逃げんな! 不意打ちは卑怯だぞ! 俺もやってやる!」
「きゃー、おーそーわーれーるー☆」
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