会話63.後輩達

伊達山だてやまに会うのも久しぶりだったなぁ。あいつ、同じ高校だったんだな」


「伊達山君は、中学の時の後輩なんだっけ?」


「あぁ、アスカは伊達山の事は知らないんだよな。うん、中学の時の後輩。空手めっちゃ強いぞアイツ」


「オウカより?」


「俺なんかよりずっと強いぞ。当時の三年でも歯が立たなかったからな」


「オウカより強いって凄いねぇ」


「いや、俺そんなに強くないからね?」


「私の中では、オウカ最強説があるのに?」


「なんでだよ。俺アイツに試合で勝ったことねーもん」


「へぇ。そうなんだ」


「しかしあれだな。伊達山にあんな可愛い彼女がいるとは思わなかった。伊達山の好みって、ちっちゃい系の子だったんだな」


「ほんと、ちっちゃくて可愛い子だったねぇ。でも、彼女なのかな?」


「いや、伊達山の後ろにあんな風に隠れてこっち見てたから彼女なんじゃないの……?」


「だって日紫喜ひしきさんを紹介する時、言い方が「自分の好きな娘っす」だったからさ」


「よく気が付くなぁアスカ……」


「オウカが鈍感なだけじゃない?」


「でも俺、あの日紫喜さんには良く思われて無さそうだな。目も合わせてくれなかったし」


「……んー……いや、そんなこと無いと思うけど」


「そーかぁ? 怖がられてなかったか?」


「まぁいいや。オウカは、日紫喜さんとは面識ないの?」


「初対面だな」


「オウカは、ちっちゃい子の方が好み?」


「まぁ、見た目の好みより……一番重要なのは気持ちだろ。見た目もあると思うけどさ」


「うわ、カッコいいこと言ってる。惚れちゃいそう」


「照れるぜ」


「オウカは……ロリもいけると……」


「あれ? なんか不名誉なこと言われてない?」

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