会話59.うつされた幼馴染

「オウカ~。おうどんできたよー? 卵とじうどんだよー」


「おーう……アスカァ……サンキュー……」


「いやぁ、まさかホントにオウカにうつるとは思わなかったよ……」


「……アスカが手ぇ握っててとか言って、それで握ったまま一緒に寝ちまったのが悪かったかな……」


「起きたらオウカがベッドの脇で寝てるんだもん。ごめんね、手離れなかった?」


「アスカの寝顔見てたら……眠くなっちまっただけだよ」


「オウカに寝顔を見られちゃった、責任取らないと☆」


「取る側かい。看病してくれるならそれで良いよ……」


「まぁ、私のせいだから」


「ママさんが毛布かけてくれてたけど、焼石だったな」


「やっぱり夜中にチューしたのが良くなかったのかな?」


「……したの?」


「さて、どっちでしょ? して欲しかった?」


「嘘吐くな。朝までぐっすりだったろアスカ……」


「あはは、バレた? チューはしてないよ、チューは……」


「含み持たせるな……今ツッコム元気ねーぞ俺……」


「嘘嘘、何もしてないよー。ほら、おうどん食べさせてあげようか?」


「大丈夫……自分で食えるから……」


「無理しなくていいのに。ほら、甘えていいんだよ」


「いっつも甘えてるから……こんな時くらい……」


「ふーふー……。はい、あーん」


「……」


「あーん?」


「いや……」


「あぁーん♡」


「……変な声出すな、大人しく食べるから」


「うんうん。風邪の時くらい素直に甘えなさい」


「んぐっ……俺はいっつもアスカに甘えっぱなしなんだよ……」


「そんなことないよ」


「アスカ……」


「なーに、オウカ?」


「俺、まだダメなやつだけどさ……俺から……離れないでくれよな……」


「離れるわけないじゃん。早く良くなってね」


「……ありがと……うどん美味い……」


「あーもー! 風邪で弱ったオウカ可愛いなぁ。押し倒したくなる」


「……それは……やめてください……」

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