会話58.風邪を引く幼馴染み

「アスカー、お粥できたぞ」


「あー……ありがとう、オウカァ……」


「まさか筋肉痛から風邪のコンボが発動するとは予想外だった」


「体力使い切って……免疫力落ちちゃったのかなぁ……?」


「いやー、どっちかというと原因はパジャマファッションショーじゃないか?」


「だって……可愛いネグリジェ見てもらいたかったし……」


「薄すぎるんだよ。しかもあれ、ネグリジェじゃなくてベビードールとかいうやつだろ。スッケスケで目のやり場に困ったわ」


「もっと……見ても良かったのよ? ゲホッ!! ゴホッ!!」


「こんな時までボケなくていーから。ほら、さっさと食ってあったかくして寝なさい」


「はーい。あーん、食べさせてぇー」


「またかよ」


「今回は病人だもん。ふーふーしてぇ」


「分かった分かった。んで、おかゆには何つける? 梅干しか? それとも昆布か?」


「梅干しでー」


「あいよ」


「急に酸っぱいものが食べたくなっちゃって……もしかして……できちゃった?」


「おかゆはできちゃったな。あとは一人の風邪引きさんもできちゃったな」


「そんな!! 認知してくれないなんて……!!」


「お前もう実は元気だろ?」


「……実はめっちゃつらい……ほら……場を和ませようと……」


「無理すんな!! 心配させるなよ!! そういうのは治ってからいくらでも付き合ってやるから……ほら……」


「んっ……!! オウカの作ったおかゆ美味しいね。料理上手くなった?」


「これぐらいで大げさだよ。アスカの料理に比べれば大したこと無いしな」


「オウカの愛を感じる……」


「はいはい。愛をたっぷり込めたから食べたら寝ろよ」


「はーい。起きたら汗かいてると思うし、拭いてくれる?」


「わかったわかった」


「おやすみのチューしてくれる?」


「わかっ……いや、それは無しだろ」


「ちぇっ。チューしてうつせば早く治るって聞いたのに」


「うつそうとするな。大人しく寝てれ」

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