会話32.マラソン

「お腹空いた~……」


「おいおいおい、昼飯食ったばかりだろ?」


「午後に体育あったからかなぁ……ちょっと今日のお昼足りなかったかもぉ……。オウカ、何か持ってない?」


「んー……なんもねーなー……」


「マラソンとか嫌いなのよぉ……。胸揺れて痛いよぉ……オウカァ、さすってぇ」


「教室で胸さするとかできねーよ……。しかもお前、今日スポブラだから痛くないはずだろ?」


「やだ、私のブラ事情知ってるなんてオウカのえっち……」


「聞いてもいねーのに言ってきたのアスカだろ……」


「だって、体育の時はガッチリ固定しとかないと痛いし、胸揺れすぎると将来的に垂れちゃうしさぁ」


「いや、俺に教えた理由にはなってないだろ」


「ほら、私の胸が色々と大変なことになったらオウカも嫌でしょ?」


「別に胸がしぼんでも垂れててもアスカはアスカだろ。俺はあんまり気にしねーけど」


「垂れてない!! オウカ失礼な!!」


「いや、褒めたんだよ!! ……褒めたのか? よくわかんなくなってきた」


「もうねぇ……押さえつけられて胸が苦しくてさー、ご飯もそんなに食べられなくて……」


「……原因それじゃねーか?」


「……」


「……」


「えへっ?☆」


「可愛くねーぞ。しかもお前、お腹いっぱいだから俺に残り食べてって残りよこしてきたろ」


「うー……しまった、残しておけばよかった……。今日、新しいスポブラだから気づかなかった……」


「なんだ、いつものピンクのやつじゃなくて新しいだったのか」


「そうなの、可愛いボーダーのがあったからママから貰ったの……」


「……それ、サイズ合ってないんじゃないか?」


「もしかして成長した?! オウカ、おっぱいソムリエのオウカなら触って分かるよね!!」


「そんなソムリエになった覚えはねぇ!!」

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