「オウカさぁ、デートってしたことある？」

「無いなぁ……アスカはデートしたことあるのか？」

「考えてみたら無いんだよねぇ。私モテるのに、デートしたこと無い」

「モテるとか自分で言うか、お前」

「まぁ、別に嬉しくないんだけどね。デートだけでもって言われても全部断ってきたし」

「そうなの？」

「オウカはないの？　女子にデートしないー？　って言われること」

「んー……？　特にないなぁ。助けたお礼にお昼奢るとか言われたことはあるけど、大したことしてないから断ってたし」

「……それってさ、デートのお誘いだったんじゃないの？」

「え？　そうなの？」

「いや、私もよくわかんないけど。ほら、デートって直接言えない子が勇気を出してたんじゃない？」

「……そうなら悪いことしちゃったかなぁ？」

「乙女心が分かってないなぁ、オウカは……」

「それを言われては返す言葉もない」

「誰にでも優しいのがオウカの良い所だけど、いまいち優しくないのはオウカの悪い所だね……」

「そんな禅問答みたいなこと言われてもわかんねーよ」

「まぁ、私も適当に言ってるからよくわかってないわ」

「分かってないのかよ！」

「アハハー。でも、実際にデートって何やるんだろね？」

「んー……一緒に飯食いに行ったり、遊びに行ったり、服見に行ったりとか？」

「……ホテルとかは行かないのかな？」

「おーい、華の女子高生ー。乙女心どこ行ったー、発言は考えてやれー」

「んー……私は初めては自分の部屋が良いかなぁー？」

「考えてから出た言葉がそれか。リアクションに困るからやめい」

「でもあれだね」

「ん？」

「だいたい、オウカといつもやってることだね」

「……そう言えばそうだな」

「あー、デートしてみたいねー」

「そうだなー……してみたいなー……」

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