03."長編小説あるある"に物申したい!

いきなりですが、始まりました。

『"長編小説あるある"に物申したい!』のコーナー。


 以下、気を悪くされると思う方もいると思いますので、覚えのある方は読み飛ばしていただけると幸いです。

 創作論はまったく関係ありませんが、逆に言えば、下記の内容をうまくかける方の作品はやはり面白いですね。

 ザ・ラノベ王道の異世界ファンタジーというジャンルがそもそも好みでないという問題がありますが、物申させてください。


Case1【異世界転生あるあるの『女神とのやりとり』】

 冒頭での女神のやり取り、正直飽き飽きしています。

 破天荒な女神とのちょっとしたコメディ。「女神が破天荒であること」は、物語を進める上でどれだけ大切なのでしょうか。そのくだりで、世界観の説明に必要な情報はどれだけあるなのでしょうか。

 どんな世界なのかは、転生した後の描写でわかります。

 女神が破天荒であることは、次に女神とコミュニケーションを取る時に紹介すればよいのでしょうか。

 ぶっちゃけ、私は冒頭の女神とのやりとりは高確率で飛ばしています。

 必要そうだな、という時はもちろん読みますが、読み飛ばしてもいいな、と思って読み飛ばして困ったことは今まで一度もありませんでした。


Case2【巨乳貧乳のくだり】

 すみません、本当に、心底どうでもいい。

 ラブコメの場合は必要なのかもしれませんが、私自身が女ということもあり、胸のサイズ、死ぬほどどうでもいいです。胸の大きさで好きな女の子を決めてるの? 違うでしょう? と言いたくなってしまう。

 巨乳・貧乳であることが物語の大きな役割を担っているのでしょうか。

 キャラクターの個性としての容姿を胸の大きさという記号で表す必要がどこにあるのか。というか胸は大きさじゃなくて形だろう(趣味嗜好の問題)

 胸の大きさでしか個性を表せないほど貧弱な表現力ではないはず……!

 また、胸の大きさをコンプレックスに思うほど貧乳・巨乳の子に対して、それをいじる描写がありますが、胸の大きさなんて個人の努力ではどうにもならないので好きではありません。背が低いとか小さいとか、そういう身体的特徴をいじるのは好きではありません。

 なので、そういう描写が目立つ作品は続きを読みませんね。

 そのようなことに大切な冒頭の文字数を割くほど薄っぺらい内容の小説なのかな?と思ってしまいます。

 胸が当たってドキドキする! 大きすぎて窒息する! とかはいいんですけどね。ただの「記号」的な役割の胸の大きさのくだりは心底どうでもいいですねェ……。


Case3【容姿の描写 多すぎ/少なすぎ問題】

 これは完全「おまいう」案件ですが……。

 新しいキャラクターが登場したとき、容姿の描写が多すぎる作品がチラホラ。キャラクターの特徴的な容姿の描写だけでも良い気がしてしまいます。例えば、銀色の髪、赤い瞳、短い丈のゴシックロリータの服…… という特徴のキャラクターがいたとして、身に着けているアクセサリーや服の詳細、顔の詳細などを長ったらしく語るケース。

 もちろん、アクセサリーに何か意味がある、とか。

 その服のギミックが後々物語に何らかの影響をもたらす、とか。

 白い肌、長いまつ毛、赤い唇、薄紅色の頬など、そのキャラクターが「美しい」というのを印象づけるために詳細なディティールを記したい、とか

 その描写に理由があるのでしたら構いません。

 情報過多だなぁと感じる一番多い情報は「服の詳細」ですね。その服によって個性を示しているのだと思いますが、ちょっと情報量が多すぎて覚えきれない……。それこそアニメでしたら視覚で認知できますが、文字から起こして想像する部分があまりに多いと、もうそれだけで疲れてしまいます。

 服の情報より、キャラクターの性格とかに内面にキャパシティを使いたい……。(※私が覚えられる量が少なすぎ問題もありますが!)

 正直、読み手としては細かい服装のディティールは覚えていません。


 逆に描写があまりにも少ない場合、特に一人称が「私」の男性ですね。

 なぜだかずっと「上品なおばあちゃん」を想像していて、このおばあちゃんハイカラでカッケェと思っていたのに、最後の最後に若い男性だと知って「お前男だったんかい!」みたいなね……。別に容姿や服装の説明はなくてもいいのですが、「男性だな」と分かるようなギミックがほしい……。

 書いてる本人はなかなか気づきにくいですよね。私自身も経験あります;


Case4【名前が長い/読めない】

 これ、イッチバン多い。

 ①海外舞台の場合、名前がカタカナになり長くなる場合があると思います。それで、普段は略称名を使うと思いますが、たまに出る正式名称、もしくは名字、一瞬『誰?』ってなる。

 名前が長いこと自体は良いのです。でもこの一瞬『誰?』ってなる状況、一気に現実に引き戻されます。是非上手にお名前を出して頂きたい。

 カタカナ・日本語問わずですが、キャタクターの名称を全て覚えているわけではないので、いきなり普段使わない名前で呼ばれると『誰?』ってなります。

 自作を例に出すと、「トウヤマ リク」というキャラクラーがいて、普段は「トウヤマ」呼びなのに、いきなり「リク」と呼ばれると『誰?』ってなると思います。最悪、結局誰なのかわからないまま進んでしまう可能性も……。ここは本当に難しいとこと……。

 ②日本語の名前でよくあるのが「読めない名前」「読み方が少し変わっている名前」です。私はこの対応策で名前をカタカタで表記したり、毎話冒頭でふりがなをふったりしています。

 自作を例に出すと、「橙山」でトウヤマという名前を使っていますが、即座に読み方がわかるかというと怪しいところ。「逢子」でホウコという名前ですが、アイコとも読めますよね。

 「橙山」で読めない場合、橙山はトウヤマではなく「橙山」という記号として処理されますし、そうでなくても、『なんて読むんだ?』のターンが発生します。

 アイコという認識で物語を読み進めていた場合、「ほ、逢子ちゃん!」というセリフがあったら『アイコじゃなかったのか』のターンが発生します。

 ①②が発生すると、なんというか、私はものすごく興醒めします。

 特に名前が読めない場合は、そこで読むのをやめてしまうこともしばしば……。読めない名前のキャラクターに愛着持てないし、名前が出るたびに『なんて読むんだ?』が発生してストレス……。商業小説でもよくあることですけどね。

 是非ここは気をつけてみても良いポイントだと思います。もし良かったら試してみてください。

 


 飽くまで私個人的な好き・嫌いの話です。エッセイなのでお許しくださいmm 


 他にも色々気になるポイントがあると思いますが、お時間ありましたら是非コメントで教えて下さい。

 私自身も、長編を書く際に気をつけようと思います!!

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