第17話 波乱の会議
グレースとジルニルは玉座の間の扉と手前まで来ていた、このまま扉を開けてもいいがどうせならかっこよく登場しないとな
「ジル、こっからは
当然ジルは頭に?を浮かべている
「ご主人様?この扉を開ければ玉座の間ですが、本当に
なぜかと言われれば答える事が出来ないがあえて言うとすればかっこいい気がするから本心だがそれを伝えては威厳が台無しだ
「王が
「ノコノコ出ていかずに堂々と出ていけばいいのです、ご主人様の事をかっこ悪いと思う人は誰もいませんのに....」
下を向きながらごにょごにょ言っているのがはっきり聞こえ少し恥ずかしい気もするが今はそんなことを言ってる場合じゃない
「ほら、行くぞシャキッとしろ」
「は、はい‼‼」
そしてグレースは
玉座から見える景色は圧巻だった。
200人のフリューゲルが列を作り膝をついている
そこから一人前にでているのがゼルセラだ。キーラやシーラたちは両サイドに立っている
シーラはわかるがキーラはどこで作法を習ったんだ?
エミールは...あいつは王直属の部下だったな、そういえば
いつまでも頭を下げさせておくわけにもいかないので合図だす、全く苦労するものだ
「頭を上げろ」
合図とともに全員が顔を上げるそしてこっからもこちらから言葉をかけなければ話は進まない、まったく...これくらいは察してほしいものだが
「皆、俺が留守にしている間よく務めを果たしてくれた、それと今回皆を集めた要件なんだが、これから皆には俺と共に現世に来てもらう、もちろん強制ではない、残りたいものが居れば残ってもらって構わない、ゼル何か意見はあるか?」
「いえ、何もございません、ですが一つお聞きしたいことがいつ頃現世に向かわれるのでしょうか?」
「明日の予定だ、フレイヤ達には配下を準備させてるから時間が必要だしな、まぁそれに久しぶりの我が家だからな少しはゆっくりしたいさ」
「では、今日の夜のお供はどうなさいますか?」
「は?」
思わず声が出てしまった、落ち着いて思考を整理せねば...そもそも童貞の俺にこんな美女たちを相手にできるとは思えない、もし相手にできる男だったのなら等の昔に童貞の肩書なんぞ真っ先に捨てている
これは変に論破される前にさっさと否定してしまおう、お喋りでゼルセラに勝てる気が全くしない、それにゼルセラは他のフリューゲルより少し早めに作り魔王討伐にも行かせたせいで他よりも総スキルが多い、
それに戦争のときにゼウスを倒したのはゼルセラなのだから
全知全能スキルは複製してゼルセラに所持させている、シーラほどではないがかなり頭が切れる、流れ流されでそうゆう展開になってしまう前に必要ないと伝えなければ
(働け俺の脳みそ!)
「夜の供は必要ない、それにキーラもいるんだ、そうゆう事はこのような場で話すことではない」
「いえ、そちらではなく人間という種族にとって睡眠は必要不可欠と聞きました、ですのでご主人様の眠りを妨げる愚か者を警備する役目が必要かと思いまして」
「あー...」
ほらボロがでた、夜の供とか言うから勘違いしちゃったじゃないか、これで周りからはいつもそんなことを考えてるスケベだと思わちゃうじゃないか...
「んー...そっちも必要ない襲ってくるのがどんな相手だろうと俺はテコでも起きないぞ」
「流石ですご主人様」
ん?今少し馬鹿にされた?
「それに警備なら当番がいるじゃないか」
「ですがジルニルは探知スキルがありません、もしご主人様の眠りにもしものことがおいたら....」
「もしもは来ないから安心しろそもそもこの城自体の警備をかいくぐれる奴がいるとは思えん、それにシーラだっているこの城以上に安全な場所は無いと思うがどうだ?」
「わかりました、ご主人様がそこまで言うのなら私どもはこれ以上は追及しません」
「わかってくれたか」
よし、ひとまずはこれでいいか、さて次の話題に移ろうか
「それでなんだが、現世に行ったら妹達には学院に行かせようと思っている、それでフリューゲルも何人か行かせようと思ってるんだが」
「学院とは戦闘訓練や魔法の勉強をする場所だと聞いていますが...」
「あぁそうだ、ジルニルともう一人をどうしようか悩んでいてな」
「確かにジルニルならば適任かもしれません、学院で魔法を学べれば好都合でしよう、でしたら同じ天使階級のリーエルなんてどうでしょうか、彼女もスキルや魔法を所持していないので適任かと」
「リーエルか確かにそれがいいな、ならジルニルとリーエルはシーラたちと学院に通ってくれシーラ達もそれでいいか?」
「はい、構いません」
「兄様は学院行かないの?」
「俺も学院行くぞ」
「「え?」」
フリューゲル達が全員声を上げた、そしてしばらくの間、ざわざわと会話が聞こえるので片手をあげて静止する
「ご主人様?でしたら私たちも学院に行ってもよろしかったのでは?
「俺は生徒としてじゃなく学院長としてだ」
「でしたら私は秘書に立候補します‼」
えぇ...秘書なんて作る気は無かったが確かに居た方がいいか...だって俺学院長って何するか知らないもんな...まぁゼルセラなら適任かもしれんな
「そうか、なら」
「ちょっとお待ちくださいご主人様、秘書なら書記のスキルを所持している私が適任では無いでしょうか?」
俺の言葉を遮ったのはゼルセラの後ろに控えていた智天使のルノアールだった。
「ルノ...貴方が適任と?....」
「そうよ...聞いてくださいご主人様ゼルセラが倒したのはゼウスつまり学院で言う学院長のようなものです、ですから神の書記であるメタトロンを倒した私が適任かと...」
いや物騒なんだけど、確かにルノアールの言うことにも一利ある、でも、見た目が幼いんだよなぁルノそれならやっぱゼルに任せるか?う~ん
「ご主人様、私はそれに加え猫を生み出すことができます、かつてご主人様がおつくりになられた図書室である本をみつけました、学院長は椅子に座りながら猫を撫でるものかと存じます」
確かに、前に前世の世界にある書店にある本を丸ごと複製してこっちの書庫に置いといたがまさか、読んでいたとは...
でも猫かぁそれはいいなぁ仕事中に猫と触れ合えるなんて最高じゃないか、よし、ルノに任せるとしよう
「お待ちください、でしたら私は全知全能です‼秘書の役割もすべてこなせると自負しています、私であれば学院長の仕事さえもこなせると愚行します」
それって俺いらないじゃん...でもそうだなぁもし全部任せて学院をうろうろできるなら....ありだ‼
「ふむ...ならば、城の事をルノに任せ秘書はゼルに任せるとしよう」
「はい!かしこまりました‼‼」
「はい...かしこまりました...」
あからさまにルノアールが落ち込んでしまった、後でねぎらいの言葉をかけてあげないと...
「さてと、何か報告することはあるか?」
「一つだけ報告があります」
「聞こう」
「先日、トカゲのようなものが一匹、愚かにも戦いを挑んできましてスターディが駆除しました」
「トカゲ、それを報告する必要があったのか?」
「スキルが特殊なトカゲでしたので念の為報告をと思いました」
「ほう...なら早速見せて貰おうか」
「はい、スターディ前に」
「はい」
前に出てきたのは威力天使のスターディだった、他のフリューゲルと同じ桃色の髪をし橙色の瞳をした少女だった
「こちらです、
目の前にスターディのステータスが表示される、それをしげしげと眺めていて気が付いたことが...駆除したのトカゲじゃなくてドラゴンだわ...しかも...龍王だわ...
龍王覇気とか龍王の息吹とか色々あるし...まぁ神を雑兵のように相手してたし龍でもトカゲでも大差ない...か?
「そのトカゲは何か言っていたか?」
「トカゲがですか?」
「あ、あぁ」
疑問がられている...そりゃあトカゲは喋らないもんなぁ
「あ、そういえば、二代目、とかなんか言っていたような」
あぁ、そのトカゲ二代目の龍王だったのか...それで三代目が急遽決まったのか...後でシザースに謝っとかないとな、まったく...
よしこれで会議終了だな、さっさと自由行動にして、さっさと温泉でも入って寝るとしよう
「ならば自由行動だ、各々明日まで適当に過ごしてくれ」
それだけ言い残しジルニルを連れて自室に戻った
「ふぅ~疲れたぁ」
「お疲れ様です、この後はどういたしますか」
「温泉に浸かろうと思っている」
「かしこまりました」
よし、早速出発だコーヒー牛乳もしっかりと冷やしとかないとな
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