第11話 チェックとは その1

はてさて。無事に広報誌が出来上がりつつある。「出来上がりつつ」あることに間違いないのだが、ダースベーダーの横槍チェックが入った。


曰く、扱いが不平等である。

曰く、何で新しいことだまっとんねん?

曰く、チェックさせてくれ(大本営管轄の文化祭広告チェック)

曰く、最終のチェック必要だっつーの(大本営&学校側チェック)


までは理解できた。

ところが


曰く、私のときはね、私のときはね、私のときはね、こうだったの。

(この後の12話で紹介)


に関しては理解できんかった。



まぁ、以下、必要だから書いておく。


曰く、扱いが不平等である。

まぁそのまんまだな。某学年と某学年が1頁におさまっているわけだが、当然、記事の内容によってボリュームが違うし、扱う分量も写真数も違う。


例えば、写真が多いとそれだけ見た目すっきりだしパーンと目に入ってくるので分量的に見やすい。これが文字ばっかりだとどうしても重たくなりがちだし、せまっくるしく感じる。そういう客観性は否定しない。視覚効果も否定しない。


だーけーどー。定規持って

「1センチの差は大きいわね」

「。。。。。。。。」


 精神的に撃沈する。萎える。だったら一記事(一学年分)は〇センチ×〇センチの扱いなのか。(そんな規定はないし、過去広報誌でもそんな扱いはない、申し送りもない)


 正直に言おう。全学年バランスよく行事を取り上げているし、記事の大きさにも気を使っている。でもね、「バランス良くしてね」ならわかるが、定規持って作成中の記事の大きさを「1センチ」を調整しろというのは正直言ってアンタクレーマーカ?アタマダイジョウブカ?とこちらがカタコトの日本語で話しかけたくなった。 印刷会社氏が、申し訳なさそうに、「文字の大きさを変えて対応しましょう」としてくれた。アンバランスになった。



曰く、何で新しいこと黙っとんねん?


 これもまんまである。例年になく、目次をつけた。いや、単純に表紙の裏に目次を入れただけである。印刷会社氏によると、表紙(裏)に印刷かけるから目次印刷も苦ではない。ただし、当然ながら文字数で印刷単価が付くので、料金的にはアップする。


この目次の編集作業の最中、目の色変えてダースベーダーが突っ込んできた。(6月くらい)


「目次なんて!料金変わっちゃうからそんなこと!本部になぜ通してくれないんですか!そんな大事なこと!」


しかし、売られた喧嘩は買うのである。

「去年より写真枚数を大幅に減らしていますから、料金的にはイケますよ?むしろ安いくらい」

どうだ?ギャフンだろうが。


 例の印刷会社は変えません事件の教訓を生かし、大まかな予算を超えないように、電卓片手に写真何枚、ページ何枚、この文字数いくら、とかやっているのだ。

 エクセルさん、ナイスお仕事である。

 まぁ、それでも歴代から比べると、かなりカラフルな仕上がりになりそうなこと間違いなし。ほれ込んだ表紙の紙代が思ったよりも安かったから、がその理由。

喧嘩は、先手必勝じゃよん。



曰く、チェックさせてくれ。(大本営が文化祭の宣伝用に1ページ使うというので、その紙面を任せた。編集一切は大本営管轄)


校正原稿が上がってきたので、それを渡して校正、修正があるかどうかを聞いた。これは版下が出来上がった直後から、3回の校正をへて校了となり、あとは印刷だけとなっていた。なのに。


「見てないんだけど」


目と耳はついとるんか?確認何度も声かけたぞ?あなた自身に。何なら文化祭担当者氏が直接あなたにも確かめていたではないか。

ベーダー! あなたにだ!


アナタダイジョウブデスカ?

私、本当に宇宙人としゃべっているのかなぁ。いや、本物のダースベーダーは人間だったんだよねぇ、つまり日本語が通じてないのか、なんて思っていた。アメリカ映画だったし。



曰く、最終チェック必要だっつーの!


まぁ、これだけ保守的な組織だから最後の学校チェックと同時に本部チェックが入るのは予想は出来た。予想は出来たけど。


「見せて」

なんて可愛らしいチェックじゃなかったことに不満爆発!(今度は記事 幅 何mmと言いやがった!)


一から十まで口挟むなら、こちらも位置からじゅうまで気を遣ってやりましたけどってお答えしますが。

 記事の幅、mm差指摘して、こっちの学年のほうが記事が大きい、はやめてくれ。写真だけの記事もあれば、文字だけの記事もあるんだからさ。

 定規で測ってそこに何の意味がある? mm差だぜ?

 こういうときだけ「本部の意向」とやらを振りかざすやり方は、まるでトラの皮を借るキツネのようで見ていてすごーく不愉快になった。


 一方の学校側からの指摘は、誤字の他に、写真掲載のクラスが毎回同じクラスにならないようにという指摘を受けた。球技大会ではクラスが入り乱れるので仕方ないでしょうが、と遠慮がちに。(もちろん、写真は差し替えた)


 保護者の代表として保護者が求めるものを広報誌とする、のでコンセプトとしてはどっちが適切なチェックなのか? って、部員の間でしばし論議が起きた。


 なんかなぁ、わりあい、センセイノホウガマトモダッタ。


ヨカッタヨ。

以上

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