Justice

1. 常識(前提条件)


 隊員たちは緊張感をすことに、もう慣れてしまっていた。ここに住む人々もまた、彼らがこの街に溶け込んでいる光景に、なにも驚かなくなっていた。常識だと


 常識というものは、こうした慣れが結晶となり砕くらいに固くなってしまったときに、名づけられる。


 例えば、家を建ててその中で寝起きするということは、最初は異質なものであっただろうに、それはいつしか常識という姓名を与えられてしまった。


 寝起きをするのに家よりも快適な場所があるかもしれないという可能性の余地は、十分に残されているにもかかわらず、常識はそれ以上の変化を望まないようにいてくる。…………


   ――――――


2. 正義


 ジャリマナの正義というものは、のものだった。


 無差別というものは、もはや普遍ふへんという言葉に置き換わり、さらにその普遍という概念も変質し、民族や文化や、思想や趣味嗜好しゅみしこう――それらを同じくする集団の共通の認識を意味するようになってしまった。


 しかし、異なる集団の間を常にすべり続け、どのまとまりにも居座ることなく、とどまるということを知らない。それが無差別というものの、本当の意味だ。そしてジャリマナの、そうでありたい正義の姿だ。


 ジャリマナは、どこの集団に属するだれであっても助ける。


 それが、無差別な正義というものだ。


 ――――――


 [Justice]

 意味: 正義、……、公平、……、、……etc.

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