第2話 花唄
大変な毎日が過ぎていく。コロナはまだまだ落ち着く気配はないし、私には仕事もない。まあ、あんまり気にしてないけれど、傍から見れば嫁も幼い娘も抱えている私を見れば、「もっとしっかりしないと、お父さん」なんて言いたくなる気持ちも分からないでもない。
そんなことを言われると私は花唄を歌うことにしてる。「花が咲くまでいつまで待つの、私はずっと待ってるよ」「ずっとずっと待っているの、あなたを信じてずっとずっと」なんて、私に言われてるのに私が歌うわけである。
結局、人生の1時間を切り取ってこの人は幸せな人だとかこの人は不幸な人だとか、この人は信じられないとか信じられるとか、分からないのでは無いかなと思う。ただ、言動が一致してるのは大事だと思うけれども。
まあ、ともかく私は今日を今をできる事をやって明日を良き日にするだけなのだ。
金は少しあればいい、タバコも少しあればいい。あとはのんびり花唄でも歌いながら優雅な時を生きようと思う。それにしたって責任はどこにあるんだいと言われたら責任は私にあるのだけれど、いちいち重く受け止めていたら今の時勢狂ってしまう。
いっそ狂ってしまえばいいのかもしれないが
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