第2話

 初めて会ったのは、自分がまだ物心つくかつかないかの頃。綺麗な髪の色だったのを覚えている。恋愛も焦がれる感情も知らなかった自分は、ただひたすらに、その茶色い髪を眺めていた。

 夕暮れに反射して、綺麗に流れる、ショートとセミロングの間ぐらいの長さ。

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