氷の記憶 5
「体の良いことを。お前たちの思惑など、彼は見通すだろうよ。魔力の満ちた川の中で、お前は何を見たのか、その片目は焼け落ちるに相応しい、輝かしい未来だったか?」
「ええ。創世神は護られるという、我々の最終目標は達成出来ると。・・・その道程は、決して簡単では無く、犠牲も多く出るでしょう。正確な未来幻視の魔法は難しいものですな。」
ロキの母である巫女は、オーディンのその言葉にピクリと反応する。
「犠牲となった者たちは・・・私は・・・安楽の地へと至れるのでしょうか。その為ならば、この氷の世界で私は務めを果たし続けましょう。ですがもし、そうでないならば・・・。」
「その時はせめて、お前たちを永遠の氷の中に封じてやる。時の止まった中ならば、何も感じることなく眠ることが出来るからな。・・・お前の子守唄の中で微睡むように。」
「・・・優しいのね。その時は、お願いするわ。」
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