氷の領域 2
ついに寒さに草木が一本も生えなくなった場所から続いている深い谷の奥底が、氷龍ヨトゥンの領域だ。
谷の入口には、透き通った氷が城壁のように高く積み重なっている。その先端には槍状の氷が、こちらを撃ち抜かんと刃をこちらに向けて並んでいる。
「・・・何かがおかしい。やけに厳重だ。」
「龍は己の力に絶対の自信を持つ・・・か。」
「そうだ。「こんな備えは必要ない」はずなんだ。」
ロキは天翼族の翼を広げる。母親から受け継いだその翼は、雪の色に似ていた。そして同時に氷龍の証である角を現す。深い青の氷で出来たその角は冷気を帯び、青い氷の髪を一層固く凍らせた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます