氷の領域 1
「ここに来るのも久しぶりだね。」
緑の木々に囲まれていた天翼族の領域から離れていくにつれ、次第に周囲の気温が下がっていく。葉の代わりに、あちらこちらに氷雪の塊が静かに横たわっている。凍った黒い地面は、踏むたびに表層の氷がパキパキと砕け、その冷気を噴き出していた。
「いつ来ても凍える寒さだ。今になって、スルトの灼熱が恋しいな。」
「勘弁してくれよ。僕の故郷を溶かされては困る。寒いなら、氷の反転魔法を使ってあげるよ。少しはマシになるだろう。」
「私も炎魔法なら多少の心得はあるが、雷の熱で間に合わなかった時は頼む。氷龍ヨトゥンと対峙するのは本当に久しぶりだからな。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます