第41話 近づきたくもない

 次の日、宮火さんとは目も合わさなかった。


 胸ぐらを掴んで問い詰めてやろうかとも思ったけど、冷静になって考えてみれば、上履きを隠されただけのことだし、それを宮火さんがやったという確たる証拠があるわけでもなかったから、なかなかそんなふうには思いきれなかった。


 もやもやした気持ちはあったけど、それ以上に、宮火さんが何を考えているのかわからないし、不気味だし、この人とはできるだけ関わらないようにしよう、近づきたくもない、という思いのほうが強かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る