14:僕はひと言しかしゃべらんからや。byトルク
こんにちは。
今日は10月28日。
とんでもなく賢くて、とんでもなく鈍臭い
そして僕は今、
勘違いしないで欲しい、僕は、
つまり、『普通や無い』んや。
なんで普通や無いんかは、順を追って説明させて欲しい。
まずは……そうやな。やっぱりあれや。入学式早々にあった実力テストの頃の話や。
2008年の北京オリンピックのウサインボルトみたいに、余裕しゃくしゃくで、最後には、まるで軽く流す感じであっという間にインターハイで優勝まで駆け抜けた。あっという間に、国民的天才バスケ少年になった。
まさに『住む世界』が違う。バケモンや。
あんまりにバケモンなんで、
そんでもって放課後は、僕とドローン飛ばすんに興じた。
僕は、あっという間に
せやけどドローンは、バスケとはちょっとだけ勝手が違う。ドローンは整備が必要や。でもって、もう一回繰り返すけど、
でもって、しつこいほど繰り返すけど、
さて、ここまで話して、ようやく最初の話に戻れる。
僕が、株式会社の社長やからや。
おかげで僕は、若干15歳で、年商5億円の株式会社の社長や。
ちなみにまだ、9月に、二回めの四半期決算報告が終わった段階での年商や。
多分、少なく見積もって、初年度の売り上げは20億になる見込みや。(桃鉄みたいや)
なんでそんなことになっとるんか疑問に思うてもらったところで2個目の説明や。
でもってその登録者数が、300万人おる。なんでか300万人おる。なんといっても、国民的天才バスケ少年なんが強い。世界的天才ドローンレーサーなんが強い。
なんで、国民的天才バスケ少年&世界的天才ドローンレーサーが、YouTuberなんぞせなアカンのか普通に考えたらさっぱりわからんけど、
さて、ここまで説明したところで、3個目の説明や。世の中そんなに上手いこと行くわけないない思うとる人の為に3個目の説明や。
厳密には、イケメンを演じとるからや。YouTuberん時の、
ちなみに僕も世界中の女の子からキャーキャー言われとる。
「しゃべるな!」
の、たったひとつだけだった。(例外的に、たったひとつだけ許されたセリフが、あるにはある)
おかげで僕は、YouTuberでは、クールなインテリイケメンキャラになっとる。
普通に視力は2.0あるのに、伊達眼鏡かけたクールなインテリイケメンキャラになっとる。
親友と生き別れて、絶望で自暴自棄になっとった時に、
押しに弱い、はち切れんばかりのおっぱいの、フリッフリッのメイド服のドジっ子少女に夢中な事だけは、絶対にしゃべるなと厳重に注意されとる。(二次元には興味ない設定にされとる)
と、言うことは……だ。
僕は、あっちの地球に行ってもうた親友の蘇我が先に知ってもうた、女体の神秘も知りたい放題になっとる。
僕に、ほんのちょっとだけ勇気があれば、いつでも普通に
僕が、ほんのちょーーーっと勇気を振り絞るだけで、一線を超えられる状態になっとる……まだ、超えてないけど。
別に怖いんやない。
別に怖いんやない。うん。怖いんやない! そう。怖いんやない!!
普通にほんのちょっとタイミングを図っとるだけや。
別に怖いんやない!!! 断じて怖いんやない!!!!
まあ、そんなことはどうでもええ!
とにかく! 話を一番最初に戻す。
僕は今、
今日のYouTuberのネタは、【祝!
本当は、「大人買い」やのうて、スポンサーさんとの「大人のお付き合い」やけど。
僕は、
でもって、開口一番こういった。
「今日の企画変更! これの発表する!!」
そう言って、
− 【アルテミス計画】月面パイロットを一般公募 −
「トル
「はぁああはぁああはぁああはぁああはぁああ!?」
・
・
・
僕は、カメラをセットした。でもって生放送を開始する。
「どーも! 高校生YouTuber『TENJIKU』です!」
僕は、素早くオープニングのジングルを流す。
真ん中に
普通に考えたら、ネーミングの割合がちょっと不公平や思うけど、僕は一向に構わない。
そもそも、僕は別に出演したくはない。YouTubeなんぞ、別に出演したくはない。『TENJI』と『KU』ぐらいの割合でちょーどええ。
ジングルが終了した。タイミングよく王子キャラのイケメンがしゃべり始める。
「今日は、重大な発表がふたつあります!
まずひとつめは、オレ、
たくさんのお祝いコメントありがとうぅーーー!!」
僕は、素早く効果音を押す。
「そしてふたつめ、今日はこっちがメイン。
俺たち『TENJIKU』、月に行っちゃいます!!」
僕は、素早く効果音を押す。
「去年、計画通りに『最初の女性を、次の男性を』月面へ送りとどけた【アルテミス計画】。その次なる目的にオレたちは参戦する!
オレたちは、月面パイロットになる!! 絶対になる!!」
僕は、素早く効果音を押す。
同時に、数々のコメントが届く。応援と誹謗中傷が半々と行ったところやな。
「なぁ、トル
(知らんがな)
僕は、心の中でつぶやいた。でも、
(しゃーないな……)
僕は、YouTuberとして、唯一、
「……悪くないだろう」
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