第10話『家族そろって歌合戦』
今回は少し寄り道しようと思う。
と言うのも小笠原強師匠の奥様の実家のお話である。
奥様は姉と兄3人兄弟で、中学生の頃に『家族そろって歌合戦』に出場し全国優勝した、地元では歌の上手い家族で有名だったとか。
確かに奥様は民謡でも大会で優勝したりと、素晴らしい歌い手であった。
お姉様は最近知った事だが、私が実籾でアパート住まいしていた頃に、良く通って居た居酒屋のおかみさんの娘さんが居て、お客さんと娘さん5人で、お店が終わってから千葉公園に夜桜見に行ったが、私が酔いつぶれて、皆でアパートに投げ入れたらしいが、人生初の三日酔いだった。
ところが師匠の奥様のお姉様と居酒屋の娘さんが同級生だった。
運実など何処で繋がっているか分からない。
稽古場の一階でスナックをやっていた長男とは、稽古終わりに立ち寄っていろいろな話をしたのを懐かしく思い出す。
長男を除いて姉妹二人は家元の名取であったが、目を引いたのはお姉様がある時突然に人が変わったように歌が上手くなったのだ。
普段から家元は化けると言っていたが、こては段々上達するのではなく、ある切っ掛けで化けるのだ。
これも多分札幌の師匠の教えなのかな?
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