第12話

 そしてバグ潰しをして暫く経った頃、何かが召喚する力の転用で送り付けられ、爆発が起きました。私は夢空間の制御でそれを潰しますが、潰し損ねた爆風を水霧が水を展開して水を緩衝材にして防ぎました。

「……。召喚の力は届くのだし、それを届かせる力で別物を送り込めばそりゃあ届くわな」

「……すみません。潰し切れませんでした」

「いや、これは単に俺の見落としが悪い……だが、取り敢えずこれじゃ此処は何時でも攻撃される立地に成ってしまったって事か。場所を移すか?」

「そもそもこの空間自体にも召喚の力自体は届いていますから、夢空間内で多少動く程度では余り意味は無いと思います」

「うーん、だがそう成ると、だ。此処に直接乗り込まれるのでは無いか?」

「召喚の力を此処に届かせるや奇襲するよりも爆弾を送り込んで来るだけで済ます以上、此処から私を引き摺り出したい、又は攻撃自体はしたいけど、この空間自体に入りたくないのでは?」

「……後考えられるのは、召喚の力で無理矢理本人のところに繋げているだけで、この空間自体の座標自体は別に割れてないとか?」

「相手の目的が条件付きで強い奴を強くない条件で倒したいと言う事なら、夢空間から出る形での反転攻勢に出たらヤバイ気がしますね」

「とは言えファイヤーウォールを全部盛りにしても限界が有るぞ。主に後出しじゃんけん的な意味で」

「これが相手に有利な条件で戦いたくないから自分に都合の良い条件で戦えるように此方を急かして居ると言う意味の事なら此処で挑発に乗る事はむしろ最悪、ですね」

「いずれにせよファイヤーウォールを増やして置くに越したことは無い、か」

「盗られて困る様な物は今先にやってしまうと言う手も有りますが」

「……多分此処でやりたがられているだろう物は多分凌辱系とかリョナ系とか、そう言う系統の尊厳を踏みにじる物だよ?白菊に俺がそう言う事をしろ、とでも言うのか?」

「他にやられるよりかは、まだ……」

「……あのさ、酷い事を言えば、人格とか中身とかを重視し無いのなら、創造主としての力を使えば見た目を好みなのにした上で完全服従が大前提の奴を創れば済むからね。独占欲とか征服欲とか以前の問題として中身を重視し無いなら幾らでも用意出来るよ、そんな存在なんて物はさ。なのに、その中身を壊して完全服従の只の奴隷化させる?そう言うのが欲しいならもう幾らでも用意出来る。中身が好きだから好きだってパターンの奴が中身ぶっ壊す前提の事をやるのは身も蓋も無い」

「……なら貴方の手での快楽堕ちくらい私にさせてください」

「ゴホッ、なんでそう成った?」

「いえ、快楽堕ちでの寝取りとかされてもアレですから、先に私にそう言う事をしてくださいと言うだけです」

「……いや、意図は解る、解るが、一応、今敵から色々とやられている最中だからな?暫くは敵に対応出来るだけの精神状態で居続けないとアレだからそこまでの事なんて今は出来ないし、外国の映画の死亡フラグガン積み的な行為をしようなんて言わないでくれ……今でなく、後でならするからさ」

「……解りました……正直な話、私が今後も行方不明者扱いのままなら長々と色々とやれる時間なんて簡単には確保出来ないと思うのですけどね」

「まあ、そうだな。如何にか時間を確保しよう……」

 そう言えば敵方からすれば、例えば俺らの子供らの存在を明るみにすれば十分な事は出来るとは思う。但しその結果として子供らを害したら相手側が批判したい事の正当性がむしろ補強される状況に成るだろうから、相手だって害するつもりが有るからこそ公表するのは流石に望まないだろう。する奴が余程の馬鹿で無ければ、だが。テロリストみたいに声明を出す前提での子供らを殺すのはそういう意味で目的から外れる。但し、公表自体をせずに殺すだけの場合は有るだろうけども。

「爆発物的な物への対策もしないといけませんね」

「なら威力どうこうでどうにかなる方式にはしないでおこうな」

「そもそもこの空間自体に遠隔攻撃が出来ない様にしないとアレですね」

「まあ、対策を万全にしたとしても後出しじゃんけん的な意味で崩されるだろうから、もしも酷い状態に成ったとしても大丈夫な状態にしようか。最悪此処が消し飛んで皆殺しにされても大丈夫なようにしよう」

「それは流石にアレだとは思いますが」

「いや、特定な事をされないようにしようと言うだけだとIF的には無意味だから、された場合に成るだろう状態の価値を否定するのをしておこう。と言う意図だね」

「それなら、良いとは思いますが、何なら消し飛んでも大丈夫にしよう、ですか。スワンプマン的な感じに成らなければ良いのですが」

「それは成らない様にしないとね。まあ、それはともかく、此処はあくまでも夢の能力空間なのだし、どんな事が起きようが只の夢でした、で、済ませられると思う」

「つまりこの夢空間自体でどんな事が起きようが相手の夢でしたとすると言う事ですか?」

「白昼夢でも何でも前提として夢を見ているから空間にまともに介入出来るなら相手側からはそれで何をやろうが只の白昼夢か何かの夢として処理されるようにするってだけ。前提が夢の空間上の話なのだし、夢を見ない系の奴はそもそも介入自体出来ないからね」

「つまり対策や無効化を出来る奴や物にはそもそも介入権自体が無いメタ手法、ですか」

「介入するとそうならざるえない部分を利用して居るから簡単には対策は無理なはずだよ」

「IF的にはそれでもやれそうですが」

「それが無効に成るとしたら夢空間から出された場合だけど別に出る気は無いだろ?」

「ですね。なら現状は問題無いと思います。今調整しますね」

「俺もやっておくよ」

 そして更に調整をしてから休憩することにしました。

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