第11話
夢空間の中で子供達を寝かしつけた後、私は何処かに召喚されそうに成った……のを能力で無理矢理潰しました。……困りましたね。多分他人の召喚した奴を召喚する能力、ですか。よく考えてみればそんなの創作では有り触れすぎて居て、考えから外れていました。創作で言うその類の物は異世界に力を伸ばして召喚も出来る物ですからね。此処が異世界扱いでも召喚の力の範疇扱いなのでしょう。夢空間の調整が必要ですね。そうでないと寝ている時に召喚されてしまいかねませんので。……はぁ……その能力を白昼堂々と使えばそれはもう当然問題にしか成りませんが、私はそもそも公式には行方不明者扱いです。恐らくそう言う事をしても水霧側に発覚するのは相当先だろう。ならやってしまえ……と言う判断だと思われます。水霧側が寝られない状況でもなければ最悪半日其処らさえ粘れば救援が来られます、が、相手側はそれを知りません。時間制御系とかで大幅に時間を操られたらアレですけど、どちらにせよ恐らく発覚しないか相当先に発覚するだろうと言う前提での凶行なはずの為、余り使うとは思えないですね。ですが、念の為時間制御系も潰せる様にしておきましょう。そして調整をして居る時にまた更に召喚を受けますが、変わらず壊して棄却します。もっと調整し無いと駄目ですね、これは。まあ、私に都合の良い夢の空間なのですから、ファイヤーウォールくらいちゃんと準備出来ますので。そしひたすらシステムホールを潰して行き、何度も召喚を棄却しながら水霧が来るまで待つことにしました。そして水霧が来たので事情の説明をすると。
「なら簡単だ。俺以外の他人に召喚をされた場合、別物が召喚されるようにしよう」
「……良い案だとは思いますが、何なら水霧以外に私の召喚と言う名の蘇生が出来なくなりますよ」
「でも他人に強制的に召喚されてどうこうされるよりかはマシだろ」
「……ですね。じゃあそうしてください」
「解った。じゃあ調整する事にしよう」
そして私は追加の調整をして貰いました。……自分の復活する手段を減らす事で悪用目的利用潰し。水霧以外が召喚出来ないなら、結果としては水霧が死んだら私は再召喚されようが無く成ります。それは悪用目的運用潰しが出来ると言えば聞こえは良いですが、割と代償が大きい物に成ります。まあ、別に再召喚される事のみが復活する手段と言う訳では有りませんけど。それでも無理矢理召喚される事は有るだろうから、召喚で召喚される人をそう言う物に置き換える様にする調整ですので、別に召喚自体を防ぐ物では有りません。
「一応これでパラレルワールドならともかくこの世界では赤の他人に召喚される事は無い様には出来た、はず」
「パラレルワールドでもそう成る様にしてください」
「……あくまでもIF世界はIF世界と思うべきだ。IF故に幾ら強かろうが負ける」
「……その理屈だと例えばさっき私が召喚棄却を出来なかったIFも有るって事?」
「此方が何を出そうが別人がそうされる。不快でも、あくまでもIF世界はIF世界、だ」
「……」
「例えば力量が大幅に適宜に変動する系能力と言う物は相手の想定崩しとしては優秀だ。何せ相手が想定して居る此方の強さから外れさせれば想定崩しが簡単に出来る」
「……そんなの何も問題無く使いこなせるとは思えないけど。だって、ゲームで言うなら相手に合わせて専用の乗り物に乗り換えて戦うと言う事で……いや、案外行けるのかしら」
「それで大幅に換える内容の種類が少ないとゲームで言うなら只のバトル中に変身や変形するタイプのボスと同じだからやるならバリエーションは相当な数無いと意味が無いが」
「……鍛錬無しでそれなりに扱えるならともかくだけど、扱うのにちゃんとした鍛錬が必要なら適宜に変えるスペックに合わせた鍛錬の時間は通常の何倍必要かしらね、それは」
「使いこなすのに技量が必要系な変更は鍛錬時間不足的な意味で数はそんなに用意出来ないとしても、能力迄それで使い分けるつもりじゃ無ければ、自前で出来る能力の一番難しい状態の制御に慣れれば他はそれよりも難しくなくてそれで最低限の鍛錬は終わるけどな」
「変動する強さに限界値が有るなら一番制御難易度の高い其処を鍛錬すれば最低限の鍛錬は通常通りと同じで可能って訳ですか」
「あくまでも最低限の、と言う前置きは付くし、それだけだとゴリ押しを凌がれた上での技量の高さこそ正義タイプの奴を相手にするのはきつい気がするがね」
「それはスペックゴリ押しの奴が凌がれたら後は技量負けすると言い換えたら当たり前の事でしか無いですけど、幾つかの形態変化有りのボスと同じ扱いより良くしたいならバリエーションの物量が命ですし、バリエーションを増やせば増やす程鍛錬時間がアレですね」
「バリエーションを増やし過ぎたらそれこそ不死能力持ちとかじゃ無いと鍛錬時間が全然足りないわな」
「一応、時間をどうこうする手段が有れば話は別だとは思います」
「ま、それはな。しかし、召喚はまだ続くか?」
「中身が別物の存在が召喚された事で満足するか、偽者なのを看破して更に本物を求めて更に召喚を繰り返すかだと思います。多分中身がどうでも良い人からしてみれば気付ける程の理解はそもそも無いでしょうから、今頃偽者相手に好き勝手やっているのでは無いでしょうか?」
「アンチ・ヘイト目的ならムービー撮られて拡散される気もするが」
「それについては普通なら他から袋叩きに会います。他人に似せた奴を新規に召喚する手段自体は有りますからね。許す感じにして袋叩きにしないなら身内がされても同じ結果に成りかねないので袋叩きにしないと危ないですし」
「……まあそうだな。普通なら、そうだ。白菊は行方不明者扱い故にそれに対しての本人登場に依る否定が出来ない」
「それについては同一犯がやる場合前に拡散された映像を自分で否定する事にも成りますから、少なくとも同一犯がやるのはアレだとは思いますが。後、それに対しては水霧も普通に動けますよね?」
「まあ、そうだな。そちらは普通に潰せば良いだけか。さて、もう暫く様子見してから休むとしようかね」
「ファイヤーウォールが有るから安全、なら、ファイヤーウォールを潰されたら危ないって事ですし、出来得る限り潰しておかないとですしね……」
「そう言えば夢空間は現実とも混ざって居る。だからやれる事も有るが、現実と混ぜている状態から離脱させれば夢空間自体に干渉出来る奴以外の門前払いは出来るだろ?」
「まあ、最悪そうしますね……」
そして暫くの間様子見と調整を更に行い、召喚棄却を繰り返しました。ちなみに蛇足な事を言えば、使い手自身を超絶接待するような能力やそもそも使う事に技量が要らない又は超絶簡単な能力は同能力対決に置いて技量を勝つ根拠にするのは難しいです。技量が無くてもある程度以上戦えると言う仕様の能力なんてコピーしただけの他人にも即ある程度使えますので……。
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