第13話 ルール追加
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「まさかサボる事になるとは……」
「いいじゃない。単位足りてるんだし」
「いや、そうだけどさ」
睦月が俺に出した2つ目の命令は『1日私に頂戴』という命令だった。その命令通り俺は食べられ続けた。
睦月は俺の倍は獣だった。
「もう1時じゃん……お腹空いたし少し休憩しない?」
「ホットケーキ食べたいわ」
「オッケー。何枚食べる?」
「3枚」
「ん。待ってて」
―――
「相変わらず悠月器用ねアイスクリームとか載せてるし……お店のパンケーキって言われても信じるわよ。……インスタ映えするわ〜」
「インスタやってないでしょ」
「いつかは現役女子大生としてインスタしてみたいとは思ってるのだけど」
「インスタって何するの?」
「分からないわ……とりあえず言ってみただけ」
「なにそれ」
ダラダラとパンケーキを食べながらくだらない会話をする。
「悠月」
「ん?」
「ちゅー」
いきなりキスされた。
「……甘い」
「ん……私の唇にハチミツ付いてたわ」
自分の唇をペロリと舐める睦月。
「い、いきなりキスはやめてって……」
「っ……あ〜早く食べて再開しないと。悠月のせいでムラムラしてきたわ」
「なんで俺のせいなの」
「悠月って襲いたくなるのよ、小動物みたいだから」
「初耳なんだけど」
「初めて言ったからね。ほら、早く食べるわよ」
「……分かった」
―――
部屋が色々とカオスな状態。びちゃびちゃだ。
「ルール追加を要求します」
「何よそれ」
「睦月が想像以上に獣だったので。する日を制限して貰いたいと思います」
「そんな……」
「いや、何その絶望に満ちた顔は。……とにかく、する日は土日と祝日の前の日の夜だけにします」
「殺生な」
「このままだと2人とも性欲という沼にハマって抜け出せなくなりそうだから」
「せめて平日2回」
「……じゃあ1回ならいいよ」
「しょうがないわね……飲むわ」
「とりあえず掃除しよう。色々散乱してるし」
「はぁ……もっと悠月としたいのに」
恨みがましい目で見てくる睦月。
「いや、俺だってしたくないわけじゃないよ?男だし。睦月好きだし。でも、他にやる事あるしコミケの作業だってあんまり進んでないでしょ?」
「……確かにそろそろ本腰入れてしないと不味いわね。あと2ヶ月ちょっとしかないわ」
「でしょ?……でも本気で我慢できなくなったら言って」
「……分かったわ。我慢する。毎回私達の本を楽しみにしてくれてる人もいる訳だし」
「ありがとう睦月」
睦月の頭を撫でる。
「……ん〜」
気持ちよさそうに目を細める睦月。
「よし、掃除する前に服着よ」
「……脱ぎ捨てた服ってエロいわね……」
「汚れてないしそれ着よ……って何でこっちにジリジリ近づいてきてるの……」
「……頭撫でて。おさまるから」
「分かった。我慢できるならそれくらいいくらでもするよ」
「ほんと?」
その後、20回は頭を撫でた。
夜は頭を撫でながら寝た。
---
遅れてすみません。休日なので爆睡してました。
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