第3話 ダブル女会長
コンコンと研究室をノックする。そこにはミラー先生こと
もう1人の女は金に近い茶髪の外ハネヘアーに大学生らしく白ニットにデニムを履いている。私から見て後者の彼女はとても顔立ちが整っている美しい女性だと感じた。
「初めまして。
私が2人に軽く挨拶する。すると、黒髪ロングヘアの女が
「ボウリング同好会に入りたいん?私は
と微笑ながらに挨拶を返してくれた。この、私が唯一できるスポーツがボウリングなのである。
「仲良くするんだよ」
そう
ボウリング同好会では、水曜日の月に2回ボウリング場に行き、5ゲーム投げるといった内容だということを聞いた。私にとってボウリングは2ゲーム、多くても3ゲームという環境だったから驚いたのである。
「まぁとりあえず今日投げるから来てみ?」
4限終わりに
「わかりました…」
そういうわけで、私は何も知らされないまま、ボウリングに参加することになったのだった…。
「え、
4限終わり。私は
「ほら、早く乗って」
そう
車の中では、安藤と山口に質問攻めをしていた。
「私、大学のオープンキャンパススタッフを行おうとおもっているのですが、大変ですか?」
私が問う。
「めっちゃ楽やで」
安藤会長がケタケタと笑いながら言った。そして賃金は低いけどなと少し毒も吐いていた。
どうやら安藤と山口は関西出身で、こっちに移り一人暮らしをしているらしい。また、山口は1年間英語圏の留学をしていたそうだ。
また、2人は共に成績が学年2位と3位の実力だというから、彼女たちから得られるものも多いはずだ。
そして、驚くことに私たちの所属する経営学科は、日本人女性が2年生は彼女たちを入れて3名、3年生は4名しかいないらしい。
「授業って大変ですか?」
「授業もめっちゃ楽やで。わたげんなら余裕でこなせる」
そう心配はいらへんで、と安藤は励ましてくれた。結果的に私はその言葉を人それぞれだなぁと実感する日が来るのだけれど、それはまた別の話としておこう。
そうこうしている間に、私たちはボウリング場に着いたのだった。
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